世界中で地球温暖化への危機感が高まる中、金融の最前線であるイギリスの大手銀行が、これまでの常識を覆す大胆な舵取りを始めています。取引先企業に対して二酸化炭素の排出量を減らすよう強く促すだけでなく、地球を汚染する化石燃料に関連するビジネスからは融資を引き揚げるという、非常に厳しい目標を相次いで打ち出しているのです。
インターネット上やSNSでも、この動きに対して「ついに銀行が本気を出した」「お金の流れが変われば世界が変わるはず」といった期待の声が数多く寄せられています。今回の決定は、投資家や政府の金融当局、そして環境問題に敏感な一般市民という3つの視点から追い詰められた結果であり、今や環境に配慮しない企業は生き残れない時代が到来したと言えるでしょう。
中でも驚きを持って迎えられたのが、2020年1月21日にロイズ・バンキング・グループが発表した新しい行動宣言です。彼らはなんと、お金を貸し出している投資先の企業が排出する炭素の量を、2030年までに半分以上も削減すると世間に向けて約束しました。世界的な環境のルールである「パリ協定」を守るためには、人々の暮らしや働き方を根本から変える必要があると考えているようです。
こうした動きは他行にも広がっており、スタンダードチャータード銀行では、2030年までに石炭ビジネスに深く依存している組織への投資を完全にストップする方針を固めました。石炭火力発電は二酸化炭素の排出量が特に多いため、銀行は新規の融資を止めるだけでなく、長年の取引先に対してもクリーンなエネルギーへと生まれ変わるように、強力なプレッシャーを与えています。
さらに、欧州で最も化石燃料への融資額が多いと指摘されていたバークレイズ銀行には、環境を守りたい投資家たちが一丸となって、化石燃料の融資を段階的にやめるよう求める株主提案を2020年1月上旬に突きつけました。SNSでは「銀行の対応は遅すぎる」という批判とともに、この提案を応援する書き込みが溢れており、5月の株主総会に向けて世界中の注目が集まっています。
こうした一連の動きに対して、イギリスの中央銀行であるイングランド銀行も、金融機関が環境問題の危機にどれだけ耐えられるかを調べる特別な検査に乗り出しました。これは金融の世界において「ストレステスト(健全性審査)」と呼ばれるもので、もしも極端な温暖化が進んで世界経済がパニックに陥ったとしても、銀行が倒産せずに耐えられるかを厳しく見極めるテストです。
私はこの動きを心から歓迎するとともに、日本の金融機関も一刻も早く追随すべきだと強く主張します。なぜなら、お金の貸し手である銀行が変わることは、経済社会全体を最も早く、そして最も確実に変える力を持っているからです。環境を破壊するビジネスには1円も流さないという強い意志こそが、私たちの未来を守るための最強の盾になるに違いありません。
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