2019年6月25日、近畿地方の梅雨入りはまだ発表されておらず、これは統計を開始した1951年以降で最も遅い梅雨入りとなる見込みです。平年の梅雨入り日は6月7日ですから、実に2週間以上も遅れていることになります。この記録的な遅延は、今年の天候が例年とは大きく異なっていることを示しており、大きな注目を集めている状況でしょう。SNSでも「いつ梅雨入りするんだろう?」「本当に雨が降らない」「このまま夏になるのでは?」といった戸惑いや驚きの声が多数投稿され、人々の関心の高さが伺えます。
大阪管区気象台の分析によると、この異例の事態の背景には、北半球の上空を流れる「偏西風(へんせいふう)」の大きな蛇行(だこう)があります。偏西風とは、地球の中緯度帯、主に上空5,000メートルから10,000メートル付近を西から東へ向かって吹く強い風の流れです。これが普段よりも大きく南へ曲がりくねっているため、太平洋高気圧の日本付近への張り出しが例年より弱まり、結果として梅雨前線がなかなか北上できない状態が続いているのです。
梅雨前線が停滞することで雨の時期がもたらされるわけですが、その発表には明確な日付の基準があるわけではありません。気象台は、当日までの天候の推移と、今後一週間程度の天気予報を見通して、「曇りや雨の日が多くなる」と判断した時点で「梅雨入りした」と発表します。ちなみに、これまでの近畿地方の最も遅い梅雨入りは、1958年の6月25日でした。今年はこれを更新する可能性が極めて高いといえるでしょう。過去には1963年のように、近畿地方で梅雨入りの発表自体がなかった年もあります。
しかし、大阪府では2019年6月27日以降、断続的に雨が降る予報が出ており、気象台は「近く梅雨入りする可能性もある」との見解を示しています。記録更新は確実とみられますが、ようやく雨の季節が訪れるかもしれません。個人的な意見として、この極端な遅れは、地球規模での気候変動の影響を色濃く反映しているのではないでしょうか。私たちの生活にも影響を及ぼす天候の異変に、改めて危機感を持つ必要があると考えられます。
近畿地方だけでなく、九州北部、四国、中国地方も2019年6月25日時点で梅雨入りしておらず、いずれの地域も統計開始以来の「最遅」記録を更新しています。日本列島全体で、梅雨前線の北上が阻まれている状況が明らかです。その一方で、関東甲信や東北南部では、対照的に6月上旬という比較的早い時期に梅雨入りしました。これは、梅雨前線の北側で東からの風の影響を受け、湿った空気が流れ込みやすくなったことが原因とみられています。
このように、一つの日本列島の中でも、地域によって梅雨入りのタイミングが大きく異なるという、非常に珍しい状況となっています。記録的な遅さとなっている西日本の梅雨入りがいつになるのか、そして、その後の本格的な雨の季節に備える必要があります。梅雨入りの遅れが、夏の水不足や農作物への影響など、どのような波及効果をもたらすのか、今後も気象情報から目が離せません。
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