千葉県を基盤とするスーパーマーケット大手、京成ストアが大きな転換期を迎えています。2020年2月4日、同社は長年凍結してきた新規出店を再開し、売り上げのV字回復に向けた反転攻勢に打って出ることを表明しました。かつての輝きを取り戻すため、どのような戦略が練られているのでしょうか。
京成ストアの主力である「リブレ京成」において、新たな核となるのが調理設備を持たない小型店舗の展開です。このモデルは、店内に総菜を作るためのキッチンを設置しません。その代わり、近隣の既存店からパンや揚げ物を配送する体制を整えます。これにより、人件費の負担を大きく抑えつつ、より小規模な土地でも駅近くへの出店が可能となります。
成長の鍵は「業務スーパー」とのタッグ
今回の反転攻勢で注目されるもう一つの柱が、神戸物産が手掛ける「業務スーパー」のフランチャイズ(FC)事業です。業務スーパーは、その名の通り業者向けだけでなく、圧倒的な低価格で一般客からも絶大な支持を得ています。リブレ京成とはターゲット層や商品ラインアップが異なるため、相互に補完し合う関係を構築できるでしょう。
実は、2019年10月に新京成線・三咲駅近くの店舗で実験的にこのブランドを導入したところ、月間の売上高が2割も増加しました。この驚くべき成果が今回の多店舗化を後押ししたのです。2020年内に千葉西部と都内で1店舗ずつ、計2店舗を開業予定。今後、この戦略で2022年までに売上高15億円を目指す姿勢です。
創業60年の節目に賭ける再出発
京成ストアの歴史を振り返ると、かつては90年代の最盛期に約40店舗を展開し、売上高500億円を誇る存在でした。しかし、コンビニエンスストアとの競合激化により苦戦を強いられ、2010年以降は不採算店舗の整理を進めてきました。現在の店舗数は20店舗まで減少し、売上高も当時の半分程度まで落ち込んでいます。
今回の決断に対し、SNS上でも「地元民として頑張ってほしい」「業務スーパーが入るのは助かる」といった期待の声が寄せられています。谷田部亮社長は「創業60年となる今年からV字回復を目指す」と語りました。私個人としても、効率化だけでなく自社の強みである総菜の独自性をどう掛け合わせるか、そのシナジー効果に非常に注目しています。
コメント