世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスは、ついに日本の地方経済にも大きな影を落とし始めています。新潟県が2020年2月7日に発表した緊急調査の結果によると、中国と取引のある県内企業の約半数が、すでにビジネスにおいて何らかの悪影響を受けていることが判明しました。このニュースはSNSでも瞬く間に拡散され、「地方の製造業まで止まってしまうのか」「サプライチェーンの崩壊が恐ろしい」といった、今後の生活や雇用への不安を訴える声が相次いでいます。
今回の調査は2020年2月6日に153社を対象として実施され、そのうち133社から切実な回答が得られました。特に深刻なのが、中国現地に工場や支店を構える企業の状況です。なんと約9割にあたる50社が、大型連休である春節が明けた後も「事業活動を再開できていない」と答えています。現地で働く日本人駐在員287人のうち、いまも中国に留まっているのはわずか67人にとどまり、多くのビジネスマンが帰国を余儀なくされているのが現状です。
サプライチェーンの寸断がもたらす製造業の危機
具体的な被害として最も多かったのが、36社が挙げた「海外工場や支店の一時閉鎖・休業」でした。これに続き、17社が「仕入れ(輸入)の減少」を報告しています。これにより、前年の同じ月と比較して生産量が約20%も落ち込んでしまった製造業も現れました。ここでいうサプライチェーンとは、部品の調達から製造、販売にいたるまでの一連の供給ネットワークのことです。この網の目が一箇所でも途切れると、製品が作れなくなるという現代ビジネスの弱点が浮き彫りになりました。
事態がいつ収束するのか全く見通せない中、経済へのダメージは今後さらに拡大していくと予想されます。筆者は、この問題は単なる一過性の流行病の枠を超え、日本企業の「中国依存」という構造的なリスクを露呈させたと考えています。今後は調達先を分散するなどの対策が急務となるでしょう。なお、新潟県は経営悪化に直面する企業を救うため、「中小企業金融相談窓口」を設けて資金繰りの相談に応じています。苦境にある経営者の皆様は、ぜひこの支援策を活用してほしいと願います。
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