音楽ストリーミングの新時代!全曲無料フル再生が日本の音楽市場を救う?無許諾アプリ撲滅へ向けたサブスクの挑戦

長らく海外のトレンドから遅れをとっていると指摘されてきた日本の音楽コンテンツ市場ですが、ついに大きな転換期を迎えています。インターネットを通じて定額で楽曲が聴き放題になる「サブスクリプション(定額課金)」、いわゆるサブスクのサービスが、ようやく国内でも主流のポジションを確立し始めました。一般社団法人日本レコード協会が発表したデータによると、2018年のストリーミング配信の売上高は349億円を記録し、史上初めてダウンロード販売の数字を追い抜く快挙を成し遂げています。

この勢いは凄まじく、それまで市場を牽引していた395億円のCDシングル市場の背中を肉薄する勢いで捉えており、2019年の集計では完全にCDを逆転している可能性さえ囁かれているほどです。これまでネット配信に対して極めて慎重な姿勢を崩さなかった国内の大物アーティストたちも、続々とこの新しい主戦場へと軸足を移し始めています。ここ1、2年の間だけでも、宇多田ヒカルさんやMr.Children、松任谷由実さんといった日本を代表するトップミュージシャンたちが次々とストリーミング解禁を果たしました。

さらに2019年12月には、あの国民的バンドであるサザンオールスターズも全楽曲のストリーミング配信をスタートさせ、業界内外に大きな衝撃を与えたことは記憶に新しいところです。SNS上でも「ついにサザンまでサブスクで聴けるなんて最高の時代が来た」「これでCDプレーヤーがなくても名曲に触れられる」といった歓喜の声が溢れかえり、トレンドワードを独占しました。しかし、こうした華やかな市場の成長の裏側では、未だに根深い深刻な課題が横たわっているのをご存知でしょうか。

LINEが実施した利用動向調査によると、スマートフォンで音楽を視聴する際、著作権者の許諾を得ていない「無許諾アプリ(違法音楽アプリ)」を最も頻繁に利用していると答えた人が全体の11%に上ることが判明したのです。さらに多感な10代の若年層に限定すると、その割合は31%にまで跳ね上がるという極めて衝撃的な実態が浮き彫りになりました。彼らが正規ではないルートで音楽を消費してしまう最大の理由は、10代の48%が回答した「自由に使えるお金がない」という切実な経済的事情です。

こうした無許諾アプリを利用している若者の多くは、自分が聴いている音楽がアーティストへの正当な報酬として還元されているか否かを「知らない」、あるいは「考えたこともない」と答えています。個人的には、素晴らしい音楽を生み出すクリエイターへの対価が支払われない構造は、日本のエンタメ文化を衰退させる危機的な問題だと強く感じており、決して見過ごしてはならないと考えています。だからこそ、月に1回だけでも全ての楽曲を無料でフル再生できる正規プランの存在が今、猛烈に求められているのです。

まずは無料プランという窓口を通じて、経済的な余裕がない若い世代に安心・安全な正規の配信サービスに親しんでもらうことが、何よりも重要になるでしょう。この合法的なルートへのスムーズな誘導は、配信を運営する企業のビジネス的な成功のためだけでなく、今後のアーティストの継続的な創作活動を守るためにも絶対に欠かせない防衛策と言えます。日本の音楽カルチャーの未来を明るいものにするために、官民や業界の垣根を越えたさらなる取り組みの加速に期待したいところです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました