現代のビジネス界には、産業のあり方を根本から変える巨大な波が3つ押し寄せています。1つ目は深刻化する高齢化、2つ目はモノを所有しないシェアリングエコノミーの台頭、そして3つ目は自社技術を多角展開する「範囲の経済」の拡大です。これらの潮流を乗りこなすために、デジタル変革(デジタルトランスフォーメーション)は必要不可欠な戦略といえるでしょう。
デジタル変革とは、ITを既存の産業と融合させることで、業務効率や価値を劇的に高める仕組みのことです。SNS上でも「これからの時代、ITを理解できない企業は淘汰される」「変化への対応が急務」といった声が多く上がっています。この変革を成功させることこそが、医療や金融、製造といったあらゆる産業が生き残るための唯一の道なのです。
そんな中、近年は35歳未満の優秀なIT技術者が、IT業界から他産業へ次々と転職する動きが活発化しています。労働の流動性が低いと言われてきた日本において、この変化は非常に好ましい傾向です。ただし、現在どれほど利益を上げている企業であっても、デジタル変革の本質を理解していなければ、転職後に後悔することになりかねません。
そこで、転職先が本当に成長できる環境かを見極める「7つのチェックリスト」を活用してみましょう。1.社長がソフトウエアの重要性を理解している、2.経営幹部が自ら発表資料を作る、3.情報システム部長がコードを書ける、4.外部からの中途幹部がいる、5.定額課金(サブスクリプション)型ビジネスがある、6.開発と運用が一体化している、7.投資・買収部門がある、という7点です。
もしこのリストで4点以下しか満たせない企業であれば、転職は思いとどまるべきかもしれません。本質的な問題は、その企業の文化が「ソフトウエア企業」へと生まれ変わる覚悟があるかどうかです。日本は長年、ITを製造業の延長線として捉えてしまったがために、デジタル変革において世界の遅れをとってしまった背景があります。
これからの時代を生き抜くためには、「ソフトウエアが分かる製造企業」を目指すのでは不十分です。むしろ「製造も分かるソフトウエア企業」へと、組織の前提そのものを転換させる勇気が求められています。今こそソフトウエアをビジネスの主役に据え、企業の文化そのものをアップデートしていく時ではないでしょうか。
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