2019年シーズンに15勝4敗という圧倒的な成績で最多勝のタイトルを獲得した巨人の大黒柱、山口俊投手が米大リーグのブルージェイズへ移籍しました。セ・リーグ2連覇を狙う巨人にとって、この大きな穴を埋める若手投手の台頭はまさに至上命令といえます。
球団は穴埋めとして、2019年の韓国リーグで17勝を挙げた30歳の右腕、エンジェル・サンチェス投手を獲得しました。エースの菅野智之投手と共に先発2本柱として期待されていますが、日本球界でどれだけの成績を残せるかは未知数な部分も残されています。
原辰徳監督も「個々の力を底上げし、ハイレベルな選択ができる状況を作りたい。頭一つ抜け出した存在が出てきてほしい」と熱望しています。2020年2月現在の宮崎キャンプでは、先発の座を狙う若手たちがブルペンで連日激しいアピール合戦を繰り広げています。
中でも強い闘志を燃やしているのが、プロ2年目を迎えた19歳の戸郷翔征投手です。地元である宮崎県の聖心ウルスラ学園高校出身の右腕は、キャンプ初日から打撃投手を務め、2020年2月4日の紅白戦でも1回を無失点に抑える好投を披露しました。
宮本和知投手チーフコーチからライバルの球速を聞かされて即座に149キロを計測するなど、負けん気の強さは人一倍です。「開幕ローテーション(シーズン開幕時に先発登板する投手陣の枠)を奪いたい」と語る彼の姿勢に、SNSも大いに沸いています。
ネット上では「戸郷の度胸の良さは本物」「2020年はブレイクの年になりそう」といったファンの期待に満ちた声が溢れていました。さらに背番号が26へと変更になり、並々ならぬ覚悟で2020年シーズンに挑む左腕の高橋優貴投手も注目株の1人です。
この背番号は、かつて巨人で133勝を挙げた左のエース・内海哲也投手(現西武)が背負っていた偉大なナンバーです。2019年は5勝を挙げた高橋投手ですが、「今年は勝負の年」と表情を引き締め、変化球を活かすための直球の質の向上に励んでいます。
また、2019年に先発転向して8勝をマークした26歳の桜井俊貴投手も、スタミナ不足という課題を克服すべく猛練習を重ねています。クイック投法(走者の盗塁を防ぐために素早く投げる技術)時の球威低下を防ぐため、熱心にブルペンへ入る日々です。
「先発3本柱と呼ばれる存在になりたい」と意気込む桜井投手の言葉からは、並々ならぬ執念が伝わってきます。一方で、これまで先発の一角を担っていた左腕のメルセデス投手が左肘の違和感により、2020年2月8日から2軍へ降格となりました。
このアクシデントにより、巨人の先発ローテーション争いはさらに混沌としてきた印象を受けます。しかし、このピンチこそ若手にとっては最大のチャンスであり、誰が抜け出すのか一瞬たりとも目が離せないサバイバルレースが展開されています。
編集部の視点としては、山口投手の移籍やメルセデス投手の離脱は一見大打撃ですが、チームの未来を担う新星が誕生する最高の舞台が整ったと感じます。この激しい競争を勝ち抜いた若手たちが躍動することこそが、巨人の連覇への絶対条件となるでしょう。
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