東京外国為替市場は、世界中を巻き込んでいる新型肺炎の感染拡大への強い警戒感から、リスクを避けたい投資家たちの動きが一段と激しくなっています。この影響で日米の両株式相場が揃って下落へと転じ、安全な資産としての価値が高まった円が広く買われる展開となりました。
2020年2月10日の東京市場(12時時点)では、ドル・円相場が1ドル=109.83円から109.84円近辺で推移し、前週末に比べて9銭の大幅な円高を記録しています。SNS上でも「やはり有事の円買いか」「どこまで株価が下がるのか不安」といった声が相次いで投稿されました。
今回の円高を後押ししたもう一つの決定的な要因が、アメリカの長期金利の急な低下です。一般的に長期金利とは、10年以上の長い期間にわたって国などにお金を貸し出す際に適用される利子の割合を指し、この数値が下がるとその国の通貨の魅力が薄れてしまいます。
アメリカの金利が下がったことで、日本とアメリカの間の金利の差が縮まるという見方が一気に強まり、ドルを売って円を買う流れに拍車がかかりました。ユーロに対しても円高が進み、1ユーロ=120.31円から120.33円と、23銭もの円高ユーロ安を観測しています。
一方で、ユーロの対ドル相場は1ユーロ=1.0953ドルから1.0954ドルとなり、0.0013ドルのユーロ安に沈みました。編集部としては、健康被害への恐怖が直接的に金融市場の冷え込みに直結している現在の状況は、非常に危うい局面であると考えています。
経済の基盤が揺らぐ中で、多くの人が最も安全だと信じる「低リスク通貨」である日本円に資金を避難させる動きは、ごく自然な防衛策と言えるでしょう。しかし、過度な円高は国内の輸出企業の業績を圧迫するため、私たちは今後も慎重に動向を見守る必要があります。
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