東京外国為替市場で、円がユーロに対して大きく値下がりする局面を迎えています。2020年1月14日の東京市場(12時時点)では、一時的に2019年7月1日以来、約半年ぶりとなる円安水準を記録しました。具体的なレートを見ると、1ユーロ=122円59銭から122円60銭の間で取引されており、前日に比べて91銭もの大幅な円安が進行している状況です。
今回の変動の引き金となったのは、アメリカ財務省が中国に対する「為替操作国」の指定を解除したというニュースに他なりません。為替操作国とは、自国の輸出を有利にするために通貨価値を意図的に操作していると認定された国のことで、指定解除は米中間の経済的な緊張が和らぐサインと受け止められました。この動きによって世界中の投資家の間で安心感が広がっています。
市場が落ち着きを取り戻した結果、これまで安全な資産として買われていた円が売られる展開となりました。円は世界的に「低リスク通貨」、いわゆる「安全資産」と位置付けられており、世界情勢が不安定な時に買われやすく、逆に景気への楽観論が広がると売られやすい特徴を持っています。今回は米中対立の緩和期待から、投資家がより高い利益を求めて円を手放す動きが加速した模様です。
SNS上でもこの為替の動きは大きな注目を集めており、「いよいよ米中貿易摩擦が落ち着いて、円安のトレンドに入ったのではないか」という期待の声が多く見られます。一方で、「海外旅行や輸入ビジネスをしている人にとっては、急なユーロ高は少し痛手かもしれない」といった、生活への影響を懸念する呟きも散見されており、今後の値動きに対して多様な視点から関心が寄せられているようです。
また、ドルの動きに関しても同様の傾向が見られます。1ドル=110円07銭から110円08銭で推移しており、51銭の円安となりました。ユーロに対してもドルが売られており、1ユーロ=1.1137ドルから1.1138ドルと、0.0031ドルのユーロ高ドル安を記録しています。このように、リスクを恐れない姿勢が強まったことで、主要通貨の中で円とドルの弱さが際立つ形となりました。
編集部としては、今回の米中関係の進展が世界経済にとって大きなポジティブサプライズであると捉えています。しかし、為替市場の格言にあるように「噂で買って事実で売る」という急な反転のリスクも忘れてはなりません。米中の第一段階の合意署名を目前に控えたこの局面は、単なる一時的なリスクオン(投資に積極的な状態)に過ぎない可能性もあるため、今後も慎重に動向を見守る必要があるでしょう。
コメント