群馬県が2019年6月27日に発表した2018年度の農畜産物輸出額は、前年度と比較して1%増加し、10億5871万円という驚くべき数字を達成しました。これは、金額ベースで調査が始まった2007年度以降、過去最高額を更新する快挙と言えるでしょう。この素晴らしい成果の背景には、世界的な日本酒ブームの追い風や、東南アジア市場を中心に積極的な販路拡大が進む青果物の好調があります。
特に目覚ましい伸びを見せたのが酒類の輸出です。2018年度の輸出額は540万円となり、前年度から2倍以上に急増しました。これまでの主要な輸出先であったEU(欧州連合)やベトナム、台湾に加え、新たに香港への輸出が始まったことが、大きな要因になっています。群馬の蔵元が丹精込めて醸し出す日本酒が、世界中の食通たちを魅了し始めている証拠ではないでしょうか。SNS上でも「群馬の日本酒、海外のバーで見かけるようになった」「お土産で渡したら驚くほど喜ばれた」といった反響が見られ、その人気ぶりがうかがえます。
また、青果物の輸出額も前年度比で35%増の4839万円と好調に推移しています。これは、当時の大沢正明知事自らがマレーシアを訪問し、群馬の農産物の魅力をトップセールスで強力にアピールした努力が実を結んだ形でしょう。たとえば、粘り気が強く栄養価が高いことで知られるヤマトイモや、糖度を示すブリックス値(糖度を示す指標。ブリックスナインは糖度が9度以上であることを示しています)が高いフルーツトマトといった新たな品目が、現地市場でしっかりと定着しています。知事による先頭に立った営業活動、すなわちトップセールスは、商品の信頼性を高め、新規参入の大きな後押しとなるのです。
さらに、花き(かき:切り花や鉢物などの鑑賞用の植物の総称)の分野でも、台湾に向けてバラやアジサイの輸出がスタートし、輸出額は386万円を計上しました。青果物や日本酒だけでなく、群馬で育てられた美しい花々が、アジアの国々を彩り始めています。私は、群馬県がこのように地域をあげて戦略的に輸出に取り組む姿勢こそが、今回の過去最高額達成に繋がった最大の要因だと考えます。高品質な農畜産物が持つ本来の魅力に、積極的な販路開拓が加わることで、世界市場での存在感は今後さらに高まっていくことでしょう。
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