IT業界に激震が走っています。日本製鉄の子会社で、システム開発の大手である日鉄ソリューションズ(NSSOL)が、驚くべき発表を行いました。東芝の子会社などが関与するIT機器の架空取引によって、累計で429億円もの売上高を水増ししていたことが2020年2月6日に明らかになったのです。
この不正な取引が行われていた期間は、2015年3月期から2019年4〜9月期までの長きにわたり、その件数は29件にも及んでいます。この事態を受けて同社は、過去5期分と当期の決算を訂正する事態に追い込まれました。利益への影響額も計27億円に上り、事態の重さを物語っています。
SNS上では「またIT業界の闇が深まった」「名だたる大企業がなぜ見抜けなかったのか」といった驚きや落胆の声が相次いでいます。やはり、これだけ規模の大きな企業が連鎖的に関わっていたとなれば、ネット上で不信感が募るのも無理はありません。
記者会見に臨んだ森田宏之社長は、深く謝罪した上で、今後の信頼回復と再発防止を誓いました。しかし、同社は「営業担当者も架空の取引だとは認識しておらず、巻き込まれてしまった」と説明しています。ここで注目されているのが、今回の手口である「循環取引」です。
循環取引とは、複数の企業が結託し、商品の転売を繰り返すことで架空の売上を計上する不正手法を指します。今回は東証1部上場のネットワンシステムズが主導し、東芝や富士電機のIT子会社、みずほ東芝リースなどが複雑に絡み合っていたとみられています。
個人的には、形式的な書類チェックだけに頼るIT業界の「実体のない取引」への甘さが、今回の事件を招いたと感じます。いくら巻き込まれたとはいえ、巨額の水増しを何年も見抜けなかったガバナンス体制には、厳しい目を向けざるを得ないでしょう。
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