2020年1月11日、イオンモール幕張新都心は温かい熱気に包まれました。千葉県が主催した「チーバくんのお誕生日会」が開催され、多くの買い物客が足を止めて13歳になった彼を祝福したのです。2007年に国民体育大会のPRキャラクターとして誕生したチーバくんですが、大会終了後も衰えない人気を受け、2011年1月からはめでたく県の公式マスコットへと昇進を遂げました。今や千葉の顔として欠かせない存在でしょう。
人気の秘密は、その圧倒的なデザイン性の高さにあります。手がけたのはJR東日本の「Suica」のペンギンで有名な坂崎千春さんです。横を向くと千葉県の輪郭そのものになるという見事な機能性と、愛くるしさが同居しています。県民の皆様が自己紹介をする際にも「鼻の野田市出身です」「耳の先にある銚子市に住んでいます」といったように、お互いの位置関係を分かりやすく説明するツールとしても深く愛されているようです。
実際の活躍ぶりを見ても、千葉県代表の名に恥じない奔走ぶりが光ります。2018年度の年間イベント参加数は222件にものぼり、観光地でタレントと笑顔を振りまくだけでなく、民間企業との包括提携調印式では知事の隣に並ぶなど、県内外の様々な場所に出没しているのです。さらに企業の商品デザインとしての採用は年間1700件を超えており、使用料収入は1335万円と、なんと県の財政にも大きく貢献しています。
SNSの世界でも、その勢いは止まりません。Twitter(ツイッター)のフォロワー数は27万4000人に達しており、著名な俳優やお笑い芸人と肩を並べるほどのインフルエンサーです。インフルエンサーとは、世間に大きな影響力を与える人物を指す言葉ですが、まさに彼はネット界のスターだと言えます。2020年1月29日には「肉の日」にちなんで房総ジビエを発信するなど、季節に合わせたグルメや観光情報を届けてくれます。
ネットでの反響を見ると「チーバくんの投稿はいつも癒やされる」「千葉の地理が自然に頭に入る」と絶賛する声が溢れています。一方で、持ち前のマイペースさが裏目に出たこともありました。台風15号の被災直後、普段通りに記念日をお祝いする投稿をしたところ、一部から批判が集まり、謝罪を余儀なくされたのです。SNSでの発信力は、時に諸刃の剣になるという教訓を私たちに教えてくれているのかもしれません。
一歩間違えれば炎上のリスクを孕むSNSですが、失敗を乗り越えて愛されるチーバくんの姿には、どこか人間味のような温かさを感じます。ただ可愛いだけでなく、災害時などの有事には、その圧倒的な拡散力を活かした地域の情報インフラとしての役割も期待したいところです。完璧ではないからこそ応援したくなる、そんな彼がこれから千葉県をどう盛り上げていくのか、一人のファンとして今後の活躍から目が離せません。
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