香川県の誇るソウルフードである讃岐うどんが、今まさに介護の現場で大きな注目を集めています。うどん専門店「こだわり麺や」を展開するウエストフードプランニング(香川県丸亀市)が、高齢者向けに開発した冷凍生地キットが非常に好評です。これは「うどんレク 元気玉」という商品で、施設でのレクリエーションとして導入されています。単なる調理体験にとどまらず、心身を刺激する画期的なプログラムとして、多くの現場から喜びの声が上がっているのです。
SNS上でもこの取り組みは大きな反響を呼んでおり、「お年寄りが本当に楽しそう」「五感を使う素晴らしいリハビリ」といった絶賛のコメントが相次いでいます。日々の生活がマンネリ化しがちな高齢者施設において、このユニークなイベントは刺激的な特効薬となっているのでしょう。みんなでワイワイと一つの目標に向かうことで、自然とコミュニケーションが生まれ、施設内がパッと明るい雰囲気に包まれる点も魅力的です。
全身を動かすリハビリ効果とこだわりの工夫
一見すると普通の調理に見えますが、実は優れた運動プログラムでもあります。ここでいう「上肢(じょうし)」とは肩から指先までの腕全体を指し、「下肢(かし)」は太ももから足先までの脚全体を意味する専門用語です。生地を足で力強く踏む作業は下肢を鍛える絶好のステップとなり、綿棒を使って力強くのばす動作は上肢の程よいトレーニングに繋がります。つまり、うどん作りはおいしい食事を楽しみながら、自然と全身運動ができる一石二鳥の仕組みなのです。
同社は1998年の創業以来、うどんの味を追求し続け、2008年から生地の販売に乗り出しました。2017年からは介護現場のニーズに特化した形での提供を開始しており、現場の声を反映した細やかな配慮が光ります。例えば、車いすを利用されている方には座ったままで足踏みができる工夫を提案し、包丁で麺を切ることが難しい場合には、安全な簡易製麺機を案内するなど、誰もが主役になれる環境を整えています。
全国へ広がる笑顔の輪とこれからの介護への期待
この取り組みは2020年02月14日現在、介護大手のツクイをはじめ、全国約800箇所の施設や学童保育所にまで拡大中です。四国地方ではスタッフが直接指導に赴き、遠方の施設に向けてはウェブサイトでの解説を充実させることで、どこでも手軽に開催できるようサポートしています。本場のおいしさを味わえる新鮮さも手伝い、広島県や滋賀県、宮崎県など、讃岐うどんのお膝元である香川県以外の地域でも導入が進んでいます。
筆者は、この「うどんレク」こそが未来の介護現場を明るく照らす鍵になると確信しています。義務として行うリハビリは退屈になりがちですが、「おいしい手作りうどんを食べる」という目的があれば、高齢者の皆様のモチベーションは格段に跳ね上がるはずです。地域の名産品を福祉に活かすという素晴らしいアイデアが、今後さらに全国へ普及し、多くのシニア世代に笑顔と健康をもたらすことを心から願ってやみません。
コメント