段ボールの常識が変わる!ダイナパックが仕掛けるおしゃれで高耐久なディスプレイの未来

「段ボールは茶色くて、強度がなくて、見た目も地味なもの」という従来のイメージを、鮮やかに覆す挑戦が始まっています。包装資材メーカーのダイナパック株式会社が、軽くて持ち運びがしやすいという段ボール本来のメリットを最大限に活かし、色鮮やかな商品棚やイベント用の展示ボードといった新しい活用法を次々と提案しているのです。商品の入れ替えが激しい大型スーパーや、短期間の催事スペースを運営する企業からの注目が集まっています。

SNS上でも「これ本当に段ボールなの?」「デザインが可愛くて強度がしっかりしているなら、環境にも優しくて最高」といった驚きと好意的な声が寄せられており、大きな反響を呼んでいます。2020年2月初旬には、東京都渋谷区のギャラリーで開催された書道家・武田双雲氏の展示会にて、高さ約4メートルにも及ぶ段ボール製の小屋が出現しました。木材などに比べて圧倒的に軽いため、イベント終了後の撤去や片付けが極めてスムーズに行える点が大きな強みです。

同社はもともと、家電製品や電子機器を衝撃から守る梱包材の製造において、非常に高い技術力を誇ってきました。製品のサイズや形状に合わせてぴったりフィットする緩衝材(クッション材)を作る中で培われた、緻密な設計ノウハウが、現在の頑丈なディスプレイ製造の基盤となっています。専門的な知識と長年の経験によって裏打ちされた耐久性の高さこそが、多くの企業に選ばれる理由なのでしょう。

さらに魅力的なのが、目を引くカラフルなデザインを自由に印刷できる点です。同社は日本ヒューレット・パッカード(HP)製の最新の印刷機を導入しています。ここで活用されているのが、従来の印刷に不可欠だった金属やゴムの「版」を作らずに、パソコンの画像データから直接インクを吹き付ける「デジタルプリント」という最先端の技術です。版を用意する時間とコストを削減できるため、急な発注や少ない数量での製造にも柔軟に対応できます。

この驚異的なスピード感により、2019年夏には大型会員制倉庫型ストアのコストコ全店へ、大型の商品棚をわずか2週間ほどで納品することに成功しました。これは従来の職人技や古いプロセスに比べて、約3分の2の期間に短縮された計算になります。ほかにも、カゴメ株式会社向けに制作した本物の軽トラックと同等サイズの展示棚は、プラスチック製などに比べて10分の1以下という数万円ほどの劇的な低コストを実現しました。

現在の国内段ボール市場は、新興国の需要拡大に伴う原材料価格の高騰という厳しい逆境に直面しています。そんな中、同社は2018年にセールスプロモーション(SP)部、つまり商品の販売を促進するための専門部署を立ち上げ、常識に囚われないアイデアを形にしてきました。単なる箱としての価値を超え、顧客の課題を解決するパートナーへと進化を遂げた姿勢は、まさに現代の製造業が見習うべき素晴らしいビジネスモデルです。

企業の生き残りには、待つだけでなく自ら新しい市場を切り拓く開拓精神が欠かせません。2018年12月期には一時的な営業赤字を経験した同社ですが、この新規事業の成功によって2019年12月期には早くも黒字化を達成しました。今後4、5年でこの事業を年間売上高10億円規模にまで成長させるという明確なビジョンを掲げており、段ボールが街の景色をより華やかに彩る未来が、今から非常に楽しみで仕方がありません。

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