2020年2月9日に開催された「第58回愛媛マラソン」が、今年も地域に大きな活気をもたらしました。いよぎん地域経済研究センターの発表によると、今大会がもたらした経済波及効果は5億8300万円に上ります。過去最高を記録した2019年大会の5億9200万円には一歩及ばず、わずかに減少する結果となりました。しかし、この数字は四国最大級の市民マラソンとしての底力を十分に証明していると言えるでしょう。
今回の微減の背景には、カレンダーの並びが影響しているようです。同センターの分析では、3連休の中日に開催された前年に比べ、今回は県外から訪れたランナーの連泊が少なかったことが要因とされています。スケジュール次第で滞在時間が変わる難しさはありますが、逆に言えば日程次第でさらなる伸び代があることを示しています。SNS上でも「今年も愛媛の温かいおもてなしに感動した」といった声が溢れており、参加者の満足度は数字以上に高い印象です。
今大会では1万408人のランナーが伊予路を駆け抜け、沿道や会場には約18万人もの観客が詰めかけました。この驚異的な集客力が、地域経済をダイナミックに動かす原動力となっています。ここで注目したいのが「直接効果」の3億9200万円という数字です。これは大会の運営費(事業費)に加え、選手や応援に訪れた人々が宿泊や飲食、お土産の購入などで直接現地に落とした消費額の合計を指しています。
さらに、この熱気は「間接効果」として1億100万円の経済価値を新たに生み出しました。間接効果とは、直接的な消費によって地元の企業やお店の売り上げが増え、それに伴い原材料の仕入れや従業員の給与、さらなる買い物へと経済の循環が連鎖していく現象のことです。主催者が投じた事業費に対して、最終的な経済効果は実に3.7倍に膨れ上がっており、投資対効果の極めて高いイベントであることが分かります。
一編集者として私は、愛媛マラソンは単なるスポーツイベントを超えた「地域の貴重な財産」であると考えます。今回のように宿泊数が減ったとしても、約18万人もの人々が街に繰り出し、笑顔で応援し合うコミュニティの価値は計り知れません。今後はランナーに愛媛の魅力をより深く知ってもらい、大会後も「また旅をしたい」と思わせるような、観光や食と連動した長期的なファン作りの仕掛けに期待したいところです。
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