🐉米中貿易戦争の切り札か?中国がレアアース輸出規制をちらつかせて米国を牽制!

激しさを増す米国との貿易摩擦を背景に、中国政府は2019年5月28日、重要な国家戦略資源である**レアアース(希土類)**の輸出に関する発言を行い、米国に対して強い牽制球を投げ込みました。この動きは、中国がこの希少資源を、対米貿易協議における「切り札」や「対抗手段」として利用する可能性を示唆するものです。

中国の主要な経済政策を担う国家発展改革委員会は同日に声明を発表し、中国がレアアースの生産大国であることを強調しました。その上で、「レアアースは米国に対する対抗手段となるだろうか。言えるのは、もし誰かがレアアースを使って製造した製品で中国の発展を抑え込もうとするなら、中国人民は喜ばないということだ」と述べられました。具体的な政策は明言されなかったものの、この発言自体が、極めて強い警告だと受け取られています。

そもそもレアアースとは、「手に入りにくい希少金属(レアメタル)」のことで、ネオジムやセリウムなど合計17種類を指す専門用語です。これらは少量加えるだけで合金や素材の性質を大きく変えることから、「産業のビタミン」とも呼ばれます。特に、ハイブリッド車(HV)や省エネ家電、スマートフォンといった先端技術の製品開発や生産には欠かせない、極めて重要な資源でございます。中国の埋蔵量は世界全体の約3割程度を占めるとされ、長らく輸出量を拡大してきた経緯があります。

この中国政府の牽制は、共産党系の報道機関からも裏付けられました。中国共産党機関紙である人民日報は翌29日付の記事で、「米国は中国が自ら発展する権利を守る力を甘く見るべきではない」と述べ、レアアースによる報復の可能性を強く示唆しました。また、共産党系の新聞である環球時報の胡錫進総編集長も同日夜、自身のツイッターに、「中国は米国へのレアアースの輸出規制を真剣に検討している。今後、その他の報復措置も取る可能性がある」と投稿し、さらなる圧力を加えました。

今回の牽制に先立ち、習近平国家主席は5月20日にレアアースの主要な産地である江西省の企業を視察し、「レアアースは重要な戦略資源だ」と強調されていました。米国が中国からの輸入品への関税を引き上げ、中国側の対抗策が手詰まりになっているとの観測が広がる中で、中国がこの戦略資源を持ち出し、牽制を一段と強めた格好でございます。

過去の事例として、2010年には尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件を背景に、中国からの日本向けレアアースの輸出が滞ったことがあり、その際、日本をはじめとする世界経済に大きな影響を及ぼしました。そのため、今回の中国政府の言及は、国際社会、特にハイテク産業界で大きな波紋を呼んでいます。

SNSでは、「レアアースは中国の最強カードだ」「また価格が高騰するのではないか」と、供給不安と経済への影響を懸念する声が多数上がっています。一方で、「戦略資源に頼りすぎるのは危険。各国は中国以外からの供給源を確保すべきだ」と、サプライチェーンの多様化を求める意見も多く見受けられます。

私自身の意見として、レアアースという産業の生命線を巡る今回の中国の動きは、米中貿易戦争が単なる関税の応酬ではなく、ハイテク覇権をかけた戦いであることを明確に示していると考えます。資源を外交や経済の道具として利用することは、国際的なルールにおいて望ましいことではありません。しかし、中国が「対抗手段」を持つ以上、米国は無策でいられるはずがないでしょう。各国は、この「資源の盾」の脅威を真剣に受け止め、レアアースのリサイクル技術の開発や、中国依存度を下げるための国際的な協力体制を、一刻も早く構築することが、喫緊の課題であると言えるでしょう。

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