過去最高!2018年度の税収60兆円超えで見えた日本経済の構造変化と消費税の役割

財務省は2019年07月02日、昨年度にあたる2018年度の一般会計決算における税収総額が、60兆3563億円に達したことを明らかにしました。これはバブル経済の絶頂期であった1990年度の60兆1059億円を上回り、28年ぶりに過去最高を更新する歴史的な水準となっています。前年度と比較しても約1兆5000億円もの上積みが見られ、景気の緩やかな回復基調が数字として証明された形です。

今回の記録更新の背景には、雇用環境の改善に伴う給与所得の増加や、個人消費が底堅く推移したことが挙げられるでしょう。SNS上では「これだけ税金が集まっているなら還元してほしい」という切実な声や、「景気が良い実感がわかない」といった戸惑いの意見も散見されます。数字の上では好景気に見えますが、私たちの生活実感との乖離を指摘するユーザーも少なくありません。国家のサイフが潤った一方で、国民の期待感との温度差が浮き彫りになっています。

バブル期から激変した税収の内訳と構造の変化

かつての最高益を記録した時代と現在を比較すると、日本の税収構造はダイナミックな変貌を遂げていることが分かります。当時の主役だった「法人税」は、国際的な競争力を維持するための相次ぐ減税措置によって、その存在感を以前よりも低下させてきました。代わりに屋台骨を支えているのが「消費税」です。導入当初の低い税率から段階的に引き上げられた結果、その収益力は当時の4倍近くにまで膨れ上がり、今や国の貴重な安定財源となっています。

ここで注目すべき「法人税」とは、企業が稼いだ利益に対して課される税金のことですが、グローバル企業が海外へ流出するのを防ぐために、あえて税率を下げる政策が取られてきました。一方で、景気の変動に左右されにくい消費税が主軸となったことで、国全体の収入は安定したといえるでしょう。しかし、これは国民一人ひとりの家計から直接的に吸い上げられる負担が増したことも意味しており、社会保障を維持するための苦肉の策という側面も否定できません。

編集者の視点から述べさせていただきますと、過去最高という華やかな見出しの裏側で、私たちは非常に重い選択を突きつけられていると感じます。一部の富裕層や巨大企業の利益に頼るのではなく、広く薄く国民全体で社会を支えるモデルへと舵を切った結果が、この60兆円という数字に表れているのではないでしょうか。今後、デジタル経済の加速やグローバル化がさらに進む中で、この税収をいかに納得感のある形で再分配できるかが、政府の腕の見せ所となるはずです。

2019年07月03日現在の状況を鑑みると、今後の持続的な成長には税制のさらなる抜本的な改革が求められるでしょう。特定の層に負担が偏りすぎないよう、デジタル課税の整備など時代の変化に即したアップデートが欠かせません。最高益に浮かれることなく、次世代に負債を残さないための知恵を絞るべき時期に来ています。納税者が「払ってよかった」と思えるような、透明性の高い税金の使い道に関する議論が、今まさに本格化していくことを期待してやみません。

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