ベトナムで進化を遂げるイオンモール!「タンフーセラドン」増床で挑む新時代の海外戦略とは?

東南アジアの活気あふれる経済成長を背景に、日本の小売大手が新たな勝負に出ました。2019年7月5日、イオンモールはベトナムにおける記念すべき第1号店である「イオンモール タンフーセラドン」をリニューアルオープンさせたのです。今回の改装は単なる修繕に留まらず、敷地面積を従来の2倍に広げるという、まさに大規模な「進化」と言えるでしょう。

2014年1月にホーチミン市で産声を上げた同店は、今回の増床によって約7ヘクタールという広大な敷地を確保しました。特筆すべきは、車2,000台、バイク1万台という圧倒的な収容力を誇る駐車場です。ベトナムの交通事情を鑑みれば、これほど巨大な駐輪スペースは現地の人々にとって、利便性の極致として映るに違いありません。快適なアクセスは、集客の生命線となります。

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急増する中間層の心を掴む!洗練された専門店と体験型サービス

今回の目玉は、80店舗も増えて計200店舗となった専門店の充実ぶりですね。ベトナムでは現在、所得水準が向上し、衣食住にこだわりを持つ「中間層」が厚みを増しています。中間層とは、生活に必要な支出を超えて、ファッションや娯楽に費やす余裕がある層を指す専門用語です。彼らの需要に応えるべく、日本ブランドやオーガニック化粧品など、高品質な品揃えが強化されました。

また、近年の現地におけるペットブームを受け、トリミングサービスも提供する本格的なペットショップが登場しました。フランスのスポーツ専門店「デカトロン」の出店も、健康志向が高まる現地のトレンドを象徴しているのではないでしょうか。物を売るだけでなく、ライフスタイルそのものを提案する姿勢が、競合他社との差別化に繋がるはずです。

「コト消費」を加速させる巨大フードコートとエンタメ施設

食の楽しみも大幅にアップデートされました。1,000席を擁する巨大なフードコートには、地元のベトナム料理から親しみやすい日本料理まで、多様なニーズに応える16店舗が並びます。現代の消費者が求めるのは、単なる買い物ではなく「思い出」や「体験」といった価値、いわゆる「コト消費」にシフトしています。アミューズメントや教育施設は、その核となる存在です。

SNS上では、さっそく「広すぎて一日中遊べる!」「日本のホスピタリティを感じる」といった熱狂的な投稿が相次いでいます。特に清潔なトイレや授乳室、快適な空調といった「日本基準」のサービスは、現地の若者やファミリー層にとって大きな魅力となっているようです。こうした高い顧客体験が、リピーターを確実に増やしていく原動力になることでしょう。

編集者が見るベトナム市場の可能性とイオンモールの挑戦

私自身の見解を述べさせていただきますと、イオンモールのこの攻めの姿勢は、極めて理にかなった戦略だと確信しています。吉田昭夫社長が仰るように、若年層が多く活気あるベトナムは、かつての高度経済成長期の日本を彷彿とさせます。急速な都市化が進む中で、こうしたワンストップで何でも揃う大型商業施設は、新しい社会のインフラとしての役割も担っています。

2019年内には、ハノイ近郊のハドン区に5号店となる巨大モールの誕生も控えており、その勢いは留まるところを知りません。中国に次ぐ成長エンジンとしてベトナムを位置づける同社の眼力は、今後のアジアビジネスの教科書となるかもしれません。日本の「おもてなし」と現地の「活気」が融合した新しい商業文化が、今まさにここで花開こうとしています。

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