世界中の最新テクノロジーがビジネスの根幹を揺るがす現代において、多くの企業が次世代のイノベーションを取り込もうと必死になっています。2019年07月08日現在、最先端の技術情報をいち早くキャッチするために、ベンチャーキャピタル(VC)への出資や、自社で組成するコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)の設立が相次いでいるのです。
ここで注目すべきは、有望なベンチャー企業へ直接投資を行うケースも増加している点でしょう。そもそもVCとは、高い成長が見込まれる未上場企業に資金を投じ、経営支援を行う投資会社を指します。一方、CVCは本業との相乗効果を狙い、事業会社が自己資金で運用する投資枠組みのことですが、この使い分けが企業の未来を左右すると言っても過言ではありません。
企業本体による直接出資は、特定の技術を持つ会社と密接に連携できるため、ピンポイントで劇的な成長を狙える魅力があります。しかし、そこには大きな壁も存在します。膨大なスタートアップの中から真に価値あるものを見抜く「目利き」の作業は、専門的な知識が不可欠で非常に困難です。加えて、貸借対照表、いわゆる企業の財政状態を示す書類への影響も避けられません。
直接投資は社内手続きに時間を要することが多く、変化の激しいテック業界ではスピード感で出遅れるリスクを孕んでいるでしょう。SNS上では「日本企業の決断の遅さがイノベーションを阻害している」といった厳しい意見も散見されます。こうした課題を解決する手段として、外部のVCへ出資し、プロの投資手法を間近で学ぶ動きは非常に理にかなっていると感じます。
ただし、今の日本企業において、投資のプロフェッショナルとして通用する人材は極めて稀な存在です。私は、単に資金を投じるだけでなく、いかに社内に投資の知見を蓄積できるかが、これからの勝敗を分けると考えています。まずはVCへの参画で「目利き」の修行を積みつつ、機が熟したところでCVCや直接投資へシフトする柔軟な構えこそが、今の時代に求められる戦略ではないでしょうか。
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