2019年6月5日、日本不動産研究所(東京・港)による世界主要都市の不動産調査の結果が発表され、日本の大阪がオフィスビル賃料の上昇率で世界トップに躍り出たことが明らかになりました。世界中の投資家やビジネス関係者に衝撃を与えたこのニュースは、SNSでも「大阪の勢いがすごい!」「地価が高騰してるって本当だったんだな」といった驚きと期待の声が多数見受けられます。このランキングの首位獲得は、単なる一時的な現象ではなく、関西圏の経済活性化を示す重要なシグナルだと私は考えます。
この調査は、毎年4月と10月に実施されるもので、アジアや欧米の主要14都市を対象としています。不動産鑑定士が、資産価値の指標となる新築ビルの価格や、実際に新規で契約された際の賃料などを詳細に調べ、指数化しているのです。今回の2019年4月時点の賃料は、前回調査の2018年10月と比較して、なんと4.2%もの上昇を記録しました。この高い上昇率の背景には、大規模物件、つまり床面積が広く、多くのテナントが入居できるような大型のオフィスビルの開業が少なかったことによる需給の逼迫、すなわち需要に対して供給が追いついていない状況があったと分析されています。
大阪の快進撃は賃料だけにとどまりません。ビルの価格、つまり新築ビルの資産価値を示す価格の上昇率でも、大阪は前回調査比で7.4%の上昇を記録し、こちらも首位を獲得しました。賃料と価格のW首位は、大阪の不動産市場が非常に活況であることを明確に示しています。これは、国内外の企業が大阪のビジネス環境に強い魅力を感じ、積極的にオフィスを構えようとしている証拠であり、今後のさらなる経済発展に期待が持てるでしょう。
一方、日本の経済の中心地である東京の動向はどうでしょうか。東京はビル価格の上昇率では4.3%と、大阪に次ぐ2位につけており、依然として高い投資魅力を維持しています。しかし、オフィス賃料の上昇率は0.4%に留まり、世界ランキングでは8位という結果でした。東京は大規模なオフィスビルの供給が続いているため、大阪ほど需給が逼迫しておらず、賃料上昇が緩やかになっていると考えられます。
他のアジアの主要都市では、タイのバンコクが賃料上昇率で大阪に次ぐ2位、シンガポールが3位、香港が4位と、アジアの都市が引き続き世界市場を牽引する力を見せています。また、賃料の下落率が最大だったのは、インドネシアのジャカルタでした。これは市場の調整局面に入ったことを示唆しているかもしれません。
欧米市場に目を向けると、ビル価格の下落率が最大だったのはイギリスのロンドンで、2.4%の下落となりました。これは、当時も続いていた欧州連合(EU)からの離脱問題、通称ブレグジットを巡る不透明感から、投資家が様子見の姿勢、つまり投資判断を一時的に保留する態度を強めていることが大きな要因でしょう。政治的な不安定さが、グローバルな不動産投資にも直接的な影響を与えていることが窺えます。世界経済は複雑に絡み合っており、一都市の動向がサプライズとなる時代だと感じています。
コメント