【2019年最新】国産生ハムが熱い!放牧豚とこうじ菌が織りなす「和の熟成」新時代へ

ワインやチーズに続き、今まさに日本の食卓に新たな革命が起きようとしています。2019年09月23日現在、スペインやイタリアの専売特許と思われていた「生ハム」の世界で、日本の風土を活かした個性豊かな国産工房が次々と産声を上げているのです。これまでの主流だった調味液仕立てのものとは一線を画す、本格的な長期熟成の味わいが注目を集めています。

現在、国内で流通している生ハムの多くは、短期間で味を整える「ラックスハム」と呼ばれるタイプが一般的です。しかし、志の高い職人たちは、豚のモモ肉を塩漬けにしてから、厳しい温度管理のもとでじっくりと乾燥・熟成させる本場ヨーロッパの伝統製法に挑んでいます。地域の放牧豚やブランド豚を主役に据えた、贅沢な逸品が全国各地で誕生している状況です。

特に注目したいのが、香川県の小豆島で挑戦を続ける「草壁ハム製作所」の三好昭浩さんによる取り組みでしょう。三好さんは島内の鈴木農園で健やかに育った放牧豚を原料に、日本ならではの「こうじ菌」を活用した独自の熟成方法を編み出しました。こうじ菌とは、味噌や醤油の醸造に欠かせない微生物で、タンパク質を分解して旨味を引き出す魔法の存在です。

この日本伝統の技術を融合させた生ハムは、三好さんの言葉を借りれば「優しく丸みのある和風テイスト」に仕上がるといいます。SNS上でも「これまでの生ハムの概念が覆された」「日本酒にも合いそう」といった驚きの声が広がっており、和食文化と洋の技術が融合した新しい美食の形として、グルメな層の間で大きな話題を呼んでいるのが分かります。

一方、信州の爽やかな風を活かした名品も登場しています。長野県の標高1500メートルという高地で生ハム作りに励むのは、「メゾン・デュ・ジャンボン・ド・ヒメキ」の藤原伸彦代表です。冷涼な気候は生ハムの乾燥と熟成に最適であり、その土地のテロワール(風土の個性)が反映された味わいは、まさにその場所でしか作れない唯一無二の価値を持っています。

国産生ハム普及協会の調査によれば、厳格な製法を守る国産生ハムの市場規模は現在約3億円に達しました。全国36の工房で、年間1万本弱もの原木が一本ずつ丁寧に仕込まれています。私は、この動きは単なる「食品製造」の枠を超え、その土地の風景や物語を食べる「観光資源」としての大きな可能性を秘めていると感じてやみません。

編集部としては、この国産生ハムブームが地方創生の起爆剤になると確信しています。特定の地域でしか味わえない熟成ハムを求めて旅をする「ガストロノミーツーリズム」は、今後ますます加速するでしょう。職人の情熱が詰まった一本の原木が、日本の食文化をより豊かにし、世界へ誇れる新たなブランドへと成長していく姿を、今まさに目撃しているのです。

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