世界を股にかけて活躍するジャズピアニスト、上原ひろみさん。彼女の輝かしい演奏活動の裏側には、実は意外な「活力の源」が隠されています。2019年10月13日現在、彼女が音楽と同じくらい情熱を注いでいるのが、日本が世界に誇るソウルフード「ラーメン」です。
幼少期からラーメンをこよなく愛する上原さんは、自身のラーメン愛を「第2章に突入した」と笑顔で語ります。かつては醤油味一筋でしたが、現在は豚骨や味噌、塩など、ジャンルの垣根を超えて楽しんでいるそうです。大学生時代には都内のラーメン店でアルバイトを経験したという筋金入りのエピソードからも、その本気度が伝わってきますね。
SNS上では、彼女のストイックな演奏スタイルと、親しみやすいラーメン好きというギャップに驚く声が上がっています。「あんなに激しい演奏をする彼女のパワーの源がラーメンだったとは!」といった驚きや共感のコメントが寄せられ、ファンの間でも大きな話題となっているのです。
世界を巡るツアーの楽しみは「現地の味」を感じること
多忙を極める世界ツアー中、観光名所を巡る時間はほとんどありません。しかし、上原さんはどんなにハードなスケジュールでも、現地のラーメン店へ足を運ぶことを欠かさないといいます。彼女にとって食事は単なる栄養補給ではなく、その土地の空気や文化を肌で感じる大切な儀式なのです。
最近では、拠点を置くニューヨークで「E.A.K. RAMEN」というお店を訪れたそうです。この店名は、横浜市が発祥とされる「家系(いえけい)」ラーメンに由来しています。家系とは、濃厚な豚骨醤油ベースのスープに太いストレート麺、そして海苔やほうれん草をトッピングする独特のスタイルを指します。
「ついにニューヨークでも家系が食べられるようになった」と喜ぶ彼女の姿からは、世界的なラーメンブームの広がりが実感できるでしょう。ライブの準備には余念がない彼女ですが、実は「3日後のラーメン」のことを考えてワクワクしているという、お茶目な一面も明かしてくれました。
故郷・静岡が育んだ「川根茶」が心身を整える秘訣
過酷な移動が続く日々の中で、上原さんの精神的な支柱となっているのが、故郷である静岡県産の「川根茶(かわねちゃ)」です。大井川流域の豊かな自然の中で育まれるこのお茶は、数ある静岡茶の中でも特に良質な産地として知られ、深い香りとコクが特徴となっています。
お茶に含まれる「カテキン」はポリフェノールの一種で、強い抗酸化作用や殺菌作用があると言われています。上原さんはお母様から送ってもらったティーバッグを常に携帯し、ミネラルウォーターに入れたり温かくしたりして愛飲しているそうです。90歳を超える長寿の親族が多いのも、このお茶のおかげかもしれないと分析しています。
毎日滞在する国やホテルが変わる不安定なツアー生活において、変わらない「いつもの味」があることは、彼女の心を安定させるために不可欠な要素でしょう。卓越した即興演奏を生み出す集中力は、こうした日々の小さなしあわせと、自己管理の徹底によって支えられているに違いありません。
筆者の視点としても、世界的なアーティストが故郷の味や大衆文化を大切にする姿勢には、非常に親近感を覚えます。最先端のジャズを奏でる彼女の指先を支えているのが、一杯のラーメンと温かいお茶であるという事実は、私たちに日常の尊さを再確認させてくれるのではないでしょうか。
コメント