岐阜県大垣市に本拠を置くハイテク素材の旗手、イビデン株式会社が2019年10月31日に最新の連結決算を発表しました。2019年4月1日から2019年9月30日までの半年間において、同社の経常利益は前年を8%上回る84億円に到達しています。売上高も1443億円と微増を記録しており、ハイテク業界の荒波の中でも着実な成長を遂げている様子が伺えるでしょう。
今回の好決算を力強く牽引したのは、IT社会の心臓部を支える「電子事業」の劇的な復活です。特にデータセンターなどで活用されるサーバー向けの「ICパッケージ基板」に対する需要が極めて旺盛でした。このICパッケージ基板とは、複雑な電子回路が描かれたシリコンチップを保護しつつ、外部の基板と電気的につなぐための重要な架け橋となる部品を指します。
この分野の伸びは驚異的で、電子事業部門の営業利益は前年の同時期と比較して約5.4倍という驚くべき跳躍を見せました。SNS上では「5G時代の到来を予感させる数字だ」「地味な存在ながら日本の製造業の底力を感じる」といった、投資家や技術ファンからのポジティブな声が広がっています。インフラのデジタル化が進む現代において、同社の技術が不可欠であることは明白です。
一方で、最終的な利益を示す純利益については、2019年9月30日時点で前年同期比29%減の38億円に留まりました。しかし、これは前年に保有していた株式を売却して得た一時的な利益の反動によるもので、本業の稼ぐ力が衰えたわけではありません。会計上の数字マジックに惑わされず、事業の本質的な勢いを見極めることが、企業分析においては重要だと言えるでしょう。
過去最大規模の投資で描く、2020年3月期の強気な展望
通期の業績予想に目を向けると、2020年3月31日までの1年間で売上高3000億円、純利益70億円という従来の見通しを据え置いています。特筆すべきは、同社が計画している設備投資の規模です。今年度は過去最高となる900億円を投じる予定であり、これは絶好調な電子事業の生産体制をさらに盤石なものにするための、非常に攻めた攻勢であると評価できます。
編集者としての視点ではありますが、これほど巨額の投資を断行できる背景には、次世代の高速通信規格やAI市場の拡大に対する絶対的な自信があるのでしょう。短期的な利益の増減に一喜一憂せず、未来のスタンダードを獲りに行くイビデンの姿勢は、まさに日本が誇るべきものづくり企業の鏡です。これからの半年間、彼らがどのような技術革新を市場に投入するのか目が離せません。
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