2019年11月09日、大阪府東大阪市の路上において、刑事裁判の被告人が護送中に逃亡するという極めて衝撃的な事件が発生いたしました。今回逃走を図ったのは、保釈を取り消された状態にあった大植良太郎被告です。保釈とは、一定の保証金を納めることで、判決が確定するまでの間、一時的に身柄を拘束されない状態にする制度を指します。しかし、何らかの理由でその条件が守られず、再び身柄を拘束するために検察庁が身柄を確保し、連行している最中の出来事でした。
事件の詳細は驚くべきもので、被告は手錠をかけ直そうとしたわずかな隙を突いて暴れ出し、あろうことか走行中の車両から脱出したと報じられています。走行する車から飛び降りて逃げるという映画のような光景に、現場周辺は一時騒然となりました。この事態に対しSNS上では、「また大阪で逃走か」「一体どういう管理をしているのか」といった、不安と怒りが入り混じった厳しい声が次々と投稿されています。住民の安全を守るべき立場にある組織への信頼が、大きく揺らいでいる様子が伺えます。
相次ぐ不祥事に揺れる大阪地検の信頼
実は、大阪地検管内では、つい先日である2019年10月にも、別の被告が逃走する事件が起きたばかりでした。わずか一ヶ月足らずの間に同様の事案が繰り返されたことは、組織としての管理体制に深刻な欠陥があると言わざるを得ません。護送任務は、容疑者や被告人の逃走を防止し、社会の安全を確保するための基礎的な業務です。その過程で、物理的な拘束具である手錠をかけ直す際の見張りが疎かになっていた事実は、あまりにプロ意識に欠ける失態ではないでしょうか。
私個人の見解としては、これは単なる現場担当者の不注意に留まらず、組織全体に蔓延する「慣れ」や「慢心」が引き起こした人災であると感じます。自由を奪われる切羽詰まった状況にある人間が、どのような行動に出るかを予測し、最悪の事態を想定するのが警備の鉄則です。犯人の早期確保はもちろん急務ですが、それ以上に、なぜ二度も防げなかったのかという根本的な原因究明が求められます。今後、市民が安心して暮らせるよう、護送マニュアルの抜本的な見直しが不可欠でしょう。
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