2019年外食業界の明暗!牛丼・ケンタッキー好調の鍵は「賢いメニュー戦略」と「10月の増税壁」

2019年11月15日、外食大手各社の2019年4月から9月期における決算が出そろい、業界内での勢力図が鮮明になっています。主要13社のうち、ゼンショーホールディングスや日本KFCホールディングスを含む6社が営業増益を達成しました。SNSでは「最近の牛丼屋はトッピングが豪華」「500円ランチのコスパが最強」といった声が目立っており、消費者のニーズを的確に捉えた企業が数字を伸ばしている印象です。

特に躍進が目立つのは、徹底したメニュー戦略を展開する牛丼チェーンです。「すき家」を運営するゼンショーホールディングスは、連結営業利益が前年同期比29.5%増の133億円に達しました。これは4月から9月期としては、実に8年ぶりの最高益となる快挙です。豊富なトッピングメニューが顧客の心を掴み、客単価と客数の両方を押し上げるという理想的な展開を見せています。

同様に「松屋」を展開する松屋フーズホールディングスも、季節限定商品や「ごろごろ煮込みチキンカレー」といった復刻メニューのヒットで増収を維持しています。同社の瓦葺社長が語るように、現代の消費者は「ひと手間かかった価値ある商品」には、多少高い金額を払ってでも満足感を得たいと考えているのでしょう。単なる安売りではなく、こだわりを可視化する戦略こそが、今の時代に求められる勝ちパターンといえます。

スポンサーリンク

二極化する外食市場と10月増税の影響

一方で、ファストフード勢の快進撃とは対照的に、苦境に立たされているのが居酒屋や高価格帯の業態です。特に2019年10月の消費増税以降、客足の鈍化が深刻な影を落としています。営業利益とは、売上高から売上原価と販売管理費を差し引いた、本業の儲けを示す指標ですが、人件費の上昇という重いコスト負担がのしかかっている状況です。

「はなの舞」などを展開するチムニーや、和食レストラン「和食さと」を主力とするSRSホールディングスは、集客に苦戦し減益を余儀なくされました。SNS上でも「増税で飲みに行く回数を減らした」「外食は手軽な場所に限る」といった節約志向を伺わせる投稿が散見されます。生活に密着した手頃な価格帯か、それとも特別な価値を提供できるかという、店舗の存在意義が厳しく問われています。

こうした環境変化に対し、企業側も手をこまねいているわけではありません。チムニーが焼肉店を買収し、SRSホールディングスがそば・うどんチェーンを譲り受けるなど、2019年11月に入り事業の多角化を急ぐ動きが加速しています。一つの業態に依存せず、多様なニーズに応えるポートフォリオを構築できるかが、今後の生き残りをかけた重要な分岐点となるはずです。

編集者の視点として付け加えるなら、今の消費者は「価格の絶対的な安さ」よりも「支払った対価に対する納得感」を重視しています。ケンタッキーが500円ランチで成功したように、お得感を演出しつつブランド力を維持するバランス感覚こそが、増税という逆風を跳ね返す唯一の武器になるでしょう。これからの外食シーンがどう変化していくのか、目が離せません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました