娯楽の多様化が進む現代において、かつてのレジャーの王様であったパチンコ業界が正念場を迎えています。2019年11月13日に発表された「第37回サービス業調査」の結果によると、パチンコホールの玉貸料(客が遊技のために支払う料金の総額)は、前回比で1.3%減少していることが明らかになりました。
前回の調査と比較すると、マイナス幅自体は5ポイントほど改善を見せています。しかしながら、前年実績を下回るのはこれで6年連続という厳しい結果となりました。長引く市場規模の収縮は、業界全体を覆う構造的な課題が解決されていないことを如実に物語っているといえるでしょう。
SNS上では今回の結果に対し、「昔に比べて勝てなくなった」「タバコの規制や演出の派手さについていけない」といったユーザーの切実な声が散見されます。一方で、「これだけ店舗が減っても生き残っている店はすごい」という、業界の底力に注目するファンの意見もあり、反応は多岐にわたっているようです。
業界トップのマルハン・ダイナムも減収という衝撃
今回の調査に回答した25社のうち、実に約20社が前年割れを記録しており、もはや一部の店舗だけの問題ではありません。業界首位を走るマルハンが0.3%減、続く2位のダイナムも0.1%減となるなど、潤沢な資本力を持つ上位企業ですら市場縮小の荒波に抗えていないのが現状です。
玉貸料とは、パチンコ店における売上に直結する最重要指標の一つです。これが減少するということは、来店客数そのものが減っているか、あるいは一人あたりの投資額が抑えられていることを意味します。大手チェーンですら微減を余儀なくされる状況は、業界の勢力図が大きく塗り替わろうとしている予兆かもしれません。
私は、この数値以上に深刻なのは「出店の難しさ」だと考えています。新規店舗を構えるための土地確保について、「しやすくなった」と答えた企業はわずか1社でした。対照的に「しにくくなった」と回答した企業は合計8社にのぼり、成長のための「攻め」の戦略が封じられている印象を受けます。
パチンコホールを取り巻く環境は、遊技機の規則改正や2020年に控える改正健康増進法の全面施行など、今後さらに厳しさを増すと予想されます。単なる「場所の提供」から、いかにして新しい娯楽体験を創出できるかという、本質的な企業努力が試される時代が到来しているのではないでしょうか。
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