日本の未来を左右する貴重な資源「レアアース」が、広大な深海底に眠っていることをご存じでしょうか。国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)は、この未知なる領域の探査を劇的に効率化させる「海底基地」の基本設計を2019年12月5日までにまとめました。
この基地は、自律型無人潜水機(AUV)の活動を支えるハブ機能を備えています。現在は、バッテリーが切れるたびに母船のある洋上までAUVが浮上しなければなりませんが、海底で直接給電できれば、往復の手間を省き、24時間体制に近い形での継続的な調査が可能になるでしょう。
SNS上では、このSF映画のようなプロジェクトに対して「日本のエネルギー自給率が上がるかもしれない」「深海のガソリンスタンドみたいでワクワクする」といった期待の声が数多く上がっています。人件費や燃料代といった莫大なコストの削減が見込まれる点も、大きな注目を集める理由です。
ワイヤレス給電と光通信が切り拓く新時代の探査スタイル
海底基地の核となる技術の一つが、非接触のワイヤレス給電です。これはケーブルを繋がずに電力を送る仕組みで、潮流の激しい深海でも機体を傷つけることなく安全に充電が行えます。わずか2時間から3時間ほどでAUVのフルチャージが完了する見込みだといいます。
さらに、東京海洋大学などと共同開発した光通信技術の導入も見逃せません。光通信とは、光の点滅を利用して情報を伝える方式で、従来の音波通信よりも圧倒的に大容量のデータを送ることが可能です。これにより、AUVが撮影した高精細な画像や観測データもスムーズに基地へと転送されます。
今回の計画では、2020年初頭から実機の製作に着手し、水深1000メートル付近での実験が予定されています。そして2024年以降の本格運用を目指しており、川崎重工業といった国内のトップ企業と連携して、着実にプロジェクトが進行している点は非常に心強い限りです。
筆者の個人的な見解としては、この技術は単なる資源探査に留まらない可能性を秘めていると感じます。洋上風力発電のメンテナンスや養殖業の管理など、深海インフラを支えるプラットフォームとして、日本の海洋産業全体を底上げする強力な「心臓」になるに違いありません。
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