日本の製薬業界を牽引する富士フイルム富山化学は、来る2020年1月1日に向けた重要拠点の人事を公表しました。今回の組織改編は、単なる役職の交代に留まらず、AIやネットワーク技術を駆使する「医薬IoT」や、最先端の「RI(放射性同位元素)」分野における戦略を一層加速させる狙いがあるようです。
特に注目すべきは、副社長兼執行役員である棚橋進氏の動向でしょう。同氏は営業統括部長やRIソリューション営業本部長を兼務し、さらに医薬IoTソリューション部を直接管掌することとなりました。現場の指揮権を副社長クラスが掌握するこの体制からは、デジタル技術と医薬品を融合させる強い決意が伺えます。
次世代ソリューションと研究体制の強化
SNS上では、この人選に対して「IoTへの本気度が伝わってくる」「富士フイルムグループの技術力がどう形になるのか楽しみ」といった期待の声が数多く寄せられています。医薬IoTとは、インターネットを通じて薬の服用管理や診断を支援する仕組みのことで、医療現場の効率化を劇的に進める可能性を秘めた領域なのです。
また、安藤良光取締役は新たに低分子医薬品研究部を管掌し、開発本部長としての手腕を振るいます。低分子医薬品とは、化学合成によって作られる分子量の小さな薬で、私たちが普段手にする錠剤の多くがこれに該当します。この基幹事業を再強化することで、安定した創薬基盤を維持する戦略だと分析できるでしょう。
さらに、小林弘造取締役はGMソリューション営業本部長と新規事業準備室長を兼務します。GMとは「ジェネリック医薬品(後発医薬品)」を指しており、特許が切れた後に安価で提供される薬の普及にも、同社は並々ならぬ情熱を注いでいます。新規事業と既存の営業体制を融合させることで、未知の市場開拓が期待されるのです。
編集者としての私見ですが、今回の2020年1月1日付の人事は、同社が「モノづくり」から「コトづくり」へと本格的に舵を切る象徴的な出来事だと感じます。高度なRI技術とIoTの融合は、患者一人ひとりに最適な医療を届ける大きな一歩となるに違いありません。今後の富士フイルム富山化学の動向から目が離せませんね。
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