群馬銀行が中国派遣を延期!新型コロナ拡大で地方経済や中小企業に迫る影とSNSのリアルな反応

世界中で緊張が高まっている新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受け、地方金融機関の動きにも大きな変化が出ています。群馬銀行の深井彰彦頭取は2020年1月28日に開かれた記者会見において、予定していた中国への行員派遣を急きょ延期することを正式に発表しました。

当初の計画では、2020年2月に入社6年目を迎える中堅行員が、経済都市である上海市や広州市を直接訪れて現地を視察する手はずとなっていました。しかし、安全面を最優先に考慮した結果、今回はその派遣を見送る苦渋の決断を下したそうです。

さらに一般行員の派遣だけでなく、現地情勢を肌で知るための支店長による中国視察も同時に延期されることが決まりました。そればかりか、同行では一般の業務における中国への出張自体も自粛するよう、全行員に向けて強く要請している状況です。

この迅速な決断に対し、SNS上では「行員の命を守る賢明な判断だ」「地銀がこれだけ警戒しているのだから、事態は本当に深刻なのだろう」といった、経営陣の危機管理能力を高く評価する声が数多く上がっています。

一方で、今後の地域経済への打撃を不安視する投稿も少なくありません。実は群馬銀行の取引先の中で、中国にビジネスの拠点を構えている企業は、実に350社にも上ることが明らかになっているからです。

その中には、今回の新型ウイルスの発生源とされる湖北省武漢市に拠点を置く企業も3社含まれています。武漢市は自動車産業などが盛んな主要都市ですが、現在は強力な都市封鎖(ロックダウン)が行われており、物理的な移動や物流が厳しく制限されています。

幸いにも、現在は中国の伝統的な大型連休である「春節(旧正月)」の期間中であるため、現地の工場はもともと稼働していません。そのため、現時点での直接的な操業停止による損害は回避できている形となります。

しかし、深井頭取は会見の中で、「春節が明けた後も通常通りに工場を操業できない状態が続けば、たとえ1週間や10日間という短い期間であっても、サプライチェーンにかなり甚大な影響が出るだろう」との強い懸念を示しました。

ここで言うサプライチェーンとは、製品の原材料の調達から、製造、在庫管理、そして最終的に消費者の元へ届くまでの「供給の連鎖」を指す専門用語です。現代のモノづくりは、この網の目が世界規模で複雑に繋がっています。

つまり、中国にある1つの工場で部品が作れなくなるだけで、日本の工場のラインまで完全にストップしてしまう危険性をはらんでいるのです。特に体力の弱い中小企業にとっては、わずか数日間の猶予の有無が死活問題になりかねません。

今回の群馬銀行の決断は、一地方銀行のニュースに留まらず、日本国内の製造業やサプライチェーン全体が抱える「中国依存のリスク」を改めて浮き彫りにしたと言えるでしょう。金融機関には、資金繰り支援など先手を打った対策が求められます。

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