普段私たちが外食や中食で何気なく口にしている料理ですが、その裏側にある業務用食材の価格が今、どのような動きを見せているかご存知でしょうか。2020年1月17日の金曜日時点における最新の卸売相場が発表されました。今回のデータからは、定番の主食であるお米から、食卓を彩るお野菜、さらには贅沢な高級水産物まで、私たちの生活に直結する生々しい経済の動きが見えてきます。
まずは日本人のソウルフードであるコメの動向に注目してみましょう。卸業者間で取引される2019年産の玄米1等米(60キロ)の価格を見ると、ブランド米の代表格である新潟県産の一般コシヒカリが16,300円から17,000円の間で推移しています。さらに、秋田県産のあきたこまちが14,700円から15,100円、北海道産のゆめぴりかが16,100円から16,400円となっており、人気の銘柄が安定した需要に支えられている様子が窺えます。
続いて、日々のメニュー作りを左右する生鮮野菜の大田市場での取引価格を見てみましょう。ここでいう「相対(あいたい)取引」とは、せりを行わずに売り手と買い手が話し合いで価格を決める取引方法のことです。愛知県産のキャベツが10キロあたり1,404円、静岡県産のレタスが10キロあたり3,564円となっており、神奈川県産の大根は10キロあたり1,404円を記録しました。また、熊本県産のトマトは4キロあたり1,944円に達しています。
驚くべきは、北海道産のタマネギが20キロあたり2,160円という高値を付けている点でしょう。この野菜の高値傾向に対して、SNS上では「最近外食のサラダのボリュームが減った気がする」「自炊するにも野菜が高くてお財布が寂しい」といった困惑の声が続出しています。飲食店を経営するプロの方々にとっても、この生鮮野菜の仕入れ価格の高騰は、メニューの原価計算を狂わせる大きな悩みの種になっているに違いありません。
一方で、身近なデザートとして愛される輸入果実の仲卸価格に目を向けると、フィリピン産のバナナが1カートン(13キロ)あたり2,500円から2,800円となっています。カリフォルニア産のレモンは140個入りで6,500円、フロリダ産のグレープフルーツは40個入りで5,200円から5,500円です。これらは輸送コストなどの影響を受けやすい食材ですが、現時点では比較的落ち着いた取引が行われていると言えるでしょう。
次に、食卓の主役である食肉の相場を確認します。「枝肉(えだにく)」とは、家畜から頭部や内臓を取り除いた骨付きのお肉のことで、これが食肉取引の基本単位となります。芝浦市場における最高ランクの和牛去勢A5の加重平均価格は1キロあたり2,770円を記録しました。これに対して、より一般的な交雑種去勢B3は1,611円、国産豚枝肉の上物は446円となっており、お肉のクオリティによって価格差が明瞭に表れています。
さらに、家庭料理の強い味方である東京荷受け7社売値の国産ブロイラーもも肉は622円、全農たまごMの鶏卵は170円となっています。これに対して、米国産冷凍ショートプレート(牛バラ肉)は630円から650円、ブラジル産冷凍ブロイラーもも肉は300円から310円という安さです。ネット上では「やっぱり海外産のお肉はコスパが最強」「飲食店で安くお肉を食べられるのはこのおかげか」と、改めてその安さに納得する意見が見られました。
最後に、豊洲市場での水産物の税込み価格ですが、ここで驚きの数字が飛び出しました。千葉県産の生の「本マグロ」が、なんと1キロあたり11,880円という破格の高値を叩き出しています。冷凍のメバチマグロが2,484円であることと比較しても、その価値は一目瞭然です。また、エビのサイズを表す「16/20」とは1ポンドあたり16〜20尾入っている大ぶりなサイズを意味し、これが1.8キロあたり3,500円で取引されています。
編集部としては、今回の業務用食材の価格動向から、高級食材のブランド価値が非常に強固である一方、野菜などの日常食材の価格高騰がお店の経営を圧迫しかねないと危惧しています。高級な本マグロやA5ランクの和牛がこれほどの高値を維持できるのは日本の食文化の強みですが、庶民の味である野菜や豚肉が安定して供給されることも同じくらい大切です。私たちは今後も、この食材相場の波が外食産業に与える影響を注視していきます。
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