2019年6月26日、中国地方の3月期決算企業で株主総会が本格的に始まりました。特に自動車メーカーのマツダは、経営体制を大きく変える重要な決断を下し、注目を集めています。同社では、経営のガバナンスを強化し、意思決定のスピードを速めることを目的として、「監査等委員会設置会社」への移行が承認されました。これは、企業経営の健全性を保ちつつ、変化の速い市場に対応する機動力を高めるための、画期的な一歩であると言えるでしょう。
この「監査等委員会設置会社」というのは、従来の監査役会に代わり、社外取締役が過半数を占める「監査等委員会」を設けることで、取締役の業務執行の適法性を監査する仕組みです。これにより、独立性の高い監視機能が働き、経営の透明性が高まります。一方、執行側は、より迅速に経営判断を下せるようになりますから、現代の企業経営において非常に有効な手段だと私は考えます。
マツダの株主総会には、前年より133人少ない387人の株主が出席しました。丸本明社長は、2025年3月期までを視野に入れた中期経営方針について丁寧に説明しています。株主からは、この重要な経営方針に対する厳しい質問はほとんど聞かれなかったものの、販売店の対応やブランド力のさらなる強化を求める要望が多く寄せられました。これは、マツダ車に対する根強い期待の裏返しであり、同社の進むべき道を示す貴重な意見でしょう。
また、昨今相次ぐアクセルとブレーキの踏み間違い事故を背景に、安全装置に関する質問も出されました。これに対し、広瀬一郎専務執行役員は「全ての人に安全を届けたい」と述べ、「後付けの(踏み間違い防止)装置の適用について検討を始めた」と回答しています。ユーザーの安全を最優先する姿勢は、自動車メーカーとして当然ながらも、大変評価できる取り組みではないでしょうか。
同じく同日に、島根銀行は松江市内の本店で株主総会を開催し、前年より5人多い96人の株主が出席しました。本業でのもうけを示すコア業務純益が3期連続で赤字という厳しい状況について、鈴木良夫頭取が説明に立ちました。さらに、取引先のビジネスマッチング強化など、5月に発表された新しい中期経営計画についても丁寧に解説しています。
しかし、株主からは「どの金融機関でもやっていること。経営の立て直しにつながるかは不明だ」(60代男性)といった、厳しい意見も飛び出しました。これは、単なる一般的な施策ではなく、地域金融機関として独自性のある、より強力な経営再建策を求める株主の切実な声であると受け止められます。同日には、島根県信用保証協会で専務理事を務めた名越昇氏を社外取締役に選任することも承認され、新しい視点を取り入れた経営改善への期待が高まります。
中国電力は、広島市の本社で株主総会を開き、300人の株主が出席しました。ここでは、島根原発の再稼働に関する質問も出ました。特に「原発には二酸化炭素(CO
2
)排出削減の効果はあまりないのでは」という、地球温暖化対策の観点からの問いかけは、非常に重要な論点です。地球温暖化が深刻化する現代において、エネルギー政策は喫緊の課題であり、株主の関心も高いことが伺えます。
これに対し、松村秀雄取締役常務執行役員は、「(原発は)発電時はゼロで、燃料輸送時など含めても風力発電と同程度であり、温暖化対策で有効である」と説明しました。エネルギーミックスの中で、原発が**CO
2
フリー電源**として一定の役割を果たすという同社の主張は、理解できる部分もあります。しかし、安全性や核のゴミといった課題も残りますから、社会全体での建設的な議論が引き続き必要でしょう。
コメント