新潟県農業総合研究所の園芸研究センターは、2020年2月までに、桃とスイカの生産効率を劇的に高める革新的な新手法を確立いたしました。新潟県において桃は主力果実であり、全国7位の生産量を誇る重要な存在です。しかし近年は、樹齢が15年から20年以上の老木が増加しており、生産性の低下が深刻な課題となっていました。
通常、桃の植え替えには「桃栗3年」の言葉通り、最初の収穫までに3年を要します。さらに、同じ土地で栽培を続けると生育不良を起こす「連作障害(れんさくしょうがい)」を避けるため、新たな土地の確保に多額の費用がかかっていました。今回の新手法は、これらの難題を鮮やかにクリアする画期的な試みとして、SNSでも驚きの声が広がっています。
その具体的な方法とは、木の幹から枝をY字に分岐させ、成長する方向を隣の木と揃えるものです。これにより栽培スペースを従来の10分の1に集約し、栽培本数を2.4倍に増やすことに成功しました。さらに、地面に遮断シートを敷いてから土を盛ることで根の広がりを制限し、木の肥大化と連作障害を同時に防いでいます。
この盛り土栽培により、水田からの転作も容易になりました。主力のコメ需要が減る中、この新技術で育てた桃は2年目で初収穫を迎えます。3年目には、なんと従来の栽培方法の9年目に匹敵する収穫量を実現しました。果実の重量も50グラム以上大きくなり、資材費の回収を含めても高い収益性が期待されています。
スイカ栽培も進化!密植技術で所得アップへ
一方で、スイカ栽培における効率化の成果も見逃せません。株同士の間隔を狭めて植える「密植栽培(みっしょくさいばい)」を採用した結果、単位面積あたりの収穫数が35%も向上いたしました。隣り合う株の成長を邪魔しないよう、実を育てるために必要なつるの数を減らす工夫が施されています。
従来のやり方では4本のつるから2個のスイカを収穫していましたが、新手法では3本のつるでも同等の品質と収量をキープできるようになりました。水やりの時間を20%ほど長くし、肥料をわずかに増やすことで、実の成長に欠かせない葉の数をしっかりと維持しています。これにはネット上でも「効率的な管理だ」と称賛の声が上がりました。
新潟県の農家は高齢化が進んでおり、重いスイカを運ぶ作業は肉体的な負担がつきまといます。今回の技術は、経費の増加を抑えながらも、10アールあたり約13万5000円の増収が見込める夢のような仕組みです。身体への負担を減らしつつ収入を増やせるため、高齢の農家にとっても心強い味方になるでしょう。
2018年の新潟県における新規就農者数は283人ですが、その大半がコメ栽培を選んでいるのが現状です。衰退が懸念される農業の世界において、こうした技術革新は、若い世代や高齢者が安心して働ける環境作りに直結します。手厚い補助金だけでなく、現場が本当に求める有益な技術を発信し続けることこそが、これからの地域農業を守る鍵になるはずです。
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