ブリヂストン新社長に石橋秀一氏が内定!タイヤ業界の変革期を「多角化のプロ」はどう生き抜くか

世界最大手のタイヤメーカーであるブリヂストンが、2019年12月13日に大きな経営判断を下しました。石橋秀一代表執行役副会長が次期最高経営責任者(CEO)に昇格する人事を内定したのです。約8年もの長きにわたり、強力なリーダーシップで同社を牽引してきた津谷正明氏から、いよいよバトンが渡されることになります。

今回トップに立つ石橋氏は、長年「多角化戦略」の最前線で指揮を執ってきた、いわばビジネスモデル変革のスペシャリストです。10年以上にわたる米国駐在経験も持ち、グローバルな視点と現場感覚を兼ね備えた人物として社内外から期待されています。ちなみに、苗字は同じですが創業家の石橋家とは血縁関係にないとのことです。

現在のタイヤ業界を取り巻く環境は、決して追い風ばかりではありません。2019年12月期の連結決算では4期連続の営業減益が見込まれており、利益水準は4年前と比較して約6割にまで落ち込む厳しい状況です。自動車販売の低迷が直接的な打撃となっていますが、石橋氏はこれを単なる「危機」とは捉えず、新たなステージへの「好機」と見定めています。

SNS上では「老舗企業がついに本気でデジタルシフトするのか」「多角化のプロがどう舵を切るか楽しみ」といった声が上がっています。タイヤを売って終わりの従来型ビジネスは限界を迎えており、今後はサービスで稼ぐ仕組み作りが急務です。石橋氏が掲げる「進取独創」の精神が、停滞感を打ち破る突破口になるのか注目が集まっています。

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CASE革命の波!周辺サービスで稼ぐ新時代のビジネスモデルへ

石橋氏が目指すのは、タイヤの販売本数に依存しない「ソリューション事業」への転換です。これには昨今の自動車業界の潮流である「CASE」が深く関わっています。CASEとは、接続性(Connected)、自動運転(Autonomous)、共有(Shared)、電動化(Electric)の頭文字をとった言葉で、移動の概念を根本から変える技術革新を指します。

特にカーシェアリングの普及により車の稼働率が上がれば、タイヤの摩耗スピードも速まります。ここで威力を発揮するのが人工知能(AI)やデジタル技術です。タイヤにセンサーを搭載し、摩耗状態や空気圧をリアルタイムで把握することで、故障を未然に防ぐメンテナンスサービスが可能になります。モノからコトへ、ブリヂストンの真価が問われています。

2020年03月の株主総会を経て正式に就任する予定の石橋氏は、「熟慮断行」の言葉通り、慎重かつ大胆に改革を推し進めていくでしょう。個人的には、この決断は遅すぎたどころか、最もエキサイティングなタイミングでの交代だと確信しています。ハードウェアの品質に定評がある同社が、ソフト面でどれほど付加価値を生み出せるかが勝負の分かれ目です。

日本の製造業が生き残るためには、過去の成功体験を捨て去る勇気が必要です。石橋次期CEOのもとで、ブリヂストンが単なるタイヤメーカーから「モビリティ社会のインフラ企業」へと脱皮する姿を期待せずにはいられません。激動の時代に挑む同社の決意は、会見で見せた両者の固い握手の中に、はっきりと表れていました。

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