2019年6月4日午前6時15分ごろ、通勤・通学ラッシュが始まる時間帯に、千葉県柏市のつくばエクスプレス(TX)の列車内で衝撃的な事故が発生いたしました。守谷駅発秋葉原駅行きの普通列車に乗車していた女子高生のモバイルバッテリーが突然発煙したのです。この予期せぬ事態に、車内には一時騒然とした雰囲気が漂ったことでしょう。
列車を運行する首都圏新都市鉄道によると、この事故で女子高生は煙が上がる自身のリュックサックに手を入れ、右手に軽いやけどを負って病院へ搬送されています。乗客約300名のうち、他に怪我などの訴えはなかったものの、もし発火の規模が大きくなっていれば、さらに甚大な被害につながる可能性もありました。乗客からは「車内で煙が上がっている」との通報があり、列車は柏たなか駅で緊急停止。乗務員が駆けつけると、焦げたような臭いが車内に充満していたとのことです。
この事故は、約40分間の運転見合わせを引き起こし、運行が再開された後も最大で56分の遅れが発生しました。その影響は、約8,000人の利用客に及んだとされています。朝の貴重な時間を奪われた利用客からは、当然ながらSNS上で「電車が遅れて困った」「まさか自分の乗っている列車でこんなことが起こるとは」といった困惑の声が多数上がっています。一方で、女子高生の安否を気遣うコメントや、モバイルバッテリーの危険性に対する注意喚起を促す投稿も多く見られました。
今回の発煙の原因と考えられるモバイルバッテリーには、スマートフォンやノートパソコンなど、現代社会のデジタル機器に欠かせないエネルギー源であるリチウムイオン電池が使用されています。リチウムイオン電池は、小型でありながら大容量の電力を蓄えられる非常に便利な電池ですが、過充電や外部からの強い衝撃、または経年劣化によって内部でショート(短絡)が起きると、急激に発熱し、最悪の場合、発火・爆発に至る危険性があります。これは「熱暴走」と呼ばれる現象で、いったん始まると周囲の機器にも引火する恐れがあるため、大変に恐ろしいものです。
編集者として、私は今回の事故を単なるニュースとして消費するのではなく、日頃から我々が持ち歩いているモバイルバッテリーの安全管理について真剣に考えるべきだと強く主張いたします。大勢の人が集まる鉄道の車内という密閉された空間で火災が発生すれば、パニックは避けられません。我々は、安価な製品に飛びつくのではなく、信頼できるメーカーの製品を選び、PSEマーク(電気用品安全法に基づいた国の安全基準を満たしていることを示すマーク)が付いているかを必ず確認するべきです。
また、充電中は目を離さない、高温になる場所や直射日光の当たる場所に放置しない、そして外装が膨らんできたり異臭がしたりした場合はすぐに使用を中止するなど、日々の取り扱いにも細心の注意を払う必要があるでしょう。今回の事故を教訓として、私たち一人ひとりが安全意識を高め、快適で安全な公共交通機関の利用環境を守っていかなければなりません。
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