🚗💨 車載半導体市場を塗り替える!独インフィニオンによる米サイプレス買収で「つながるクルマ」の未来はどうなる?

ドイツの半導体大手であるインフィニオンテクノロジーズ社は、2019年6月3日、アメリカの同業他社サイプレスセミコンダクタ社を90億ユーロ、日本円にしておよそ1兆880億円という巨額で買収する計画を発表いたしました。この動きは、業界における勢力図を大きく塗り替えるものとして、世界的に大きな注目を集めています。インフィニオン社は、これまで車載半導体市場で世界第2位の地位にありましたが、この買収によって一気に首位へ躍り出る見込みでございます。これは、私見ですが、自動車の未来を左右する極めて重要な経営判断だと評価できるでしょう。

サイプレス社は、米ナスダック市場に上場しており、2018年12月期の売上高がおよそ24億8千万ドル(約2,680億円)という実績を持つ優良企業です。特に、自動車や通信の分野で使用される半導体に強い専門性を持っております。インフィニオン社は、このサイプレス社を傘下に収めることで、今後の自動車産業の成長を牽引すると見られる「つながるクルマ」、すなわちコネクテッドカーや電気自動車(EV)といった成長著しい分野での事業基盤を磐石にする狙いがあると見て取れます。

買収の条件としては、インフィニオン社がサイプレス社の既存株主から1株あたり23ドル85セントで株式を買い取ります。これは、買収発表に先立つ2019年4月15日から5月28日までのサイプレス社の平均株価と比較すると、実に46%ものプレミアムが上乗せされた水準となっており、インフィニオン社の強い意欲が感じられますね。両社は、この大型買収を2019年末から2020年初めの完了を目指して、手続きを進めている最中です。

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📈 市場の首位交代!車載半導体の新時代が幕を開ける

独シーメンスの半導体部門を起源とするインフィニオン社の2018年9月期の売上高は76億ユーロに達しています。同社のデータによれば、2018年の車載半導体のシェアは11.2%で、オランダのNXPセミコンダクターズ社の12.0%に次ぐ第2位でした。今回の買収対象であるサイプレス社は、その売上高の約3分の1を車載向けが占めており、この事業が合算されることで、インフィニオン社はオランダのNXP社を抜き去り、車載半導体市場のトップシェアを獲得することになります。また、日本のルネサスエレクトロニクス社は8.9%で3位でしたから、今回の買収はルネサス社との差をさらに広げる結果にもつながるでしょう。

インフィニオン社は、この統合によって、2022年までに年間1億8千万ユーロ(約217億円)のコスト削減効果が見込めると試算しているほか、長期的には15億ユーロ(約1,814億円)もの増収効果を生み出すと期待しております。この金額の大きさからも、今回の買収が単なる規模の拡大に留まらず、明確な収益改善と成長戦略に基づいていることが分かりますね。まさに、「一石二鳥」の戦略と言えるでしょう。

💡 「つながるクルマ」と「IoT」がカギ

昨今の自動車業界では、環境意識の高まりから電気自動車(EV)などの電動化が進んでいるほか、自動運転技術の進化に伴う安全機能の拡充が急速に進んでおり、これらの高度な制御を実現するための半導体、特に制御用半導体の需要がかつてないほど高まっています。さらに、自動車がインターネットに接続し、他の車両や交通インフラと情報をやり取りする「つながるクルマ」(コネクテッドカー)の普及も目前に迫っている状況です。

このような時代の流れの中で、サイプレス社が持つ技術力が特に重要になってくるのです。サイプレス社は、産業機器向けのメモリーや、無線LANなどに使われる通信向け半導体にも強みを持っています。特に、2016年にはアメリカのブロードコム社から、IoT(アイオーティー:あらゆるモノがインターネットにつながる仕組み)関連の事業を買収しており、その技術や知見は、まさにインフィニオン社が強化したいと考えている「つながるクルマ」の実現に直結するものです。インフィニオン社は、これらの技術を取り込むことで、今後の自動車業界の変革をリードしていく立場に立つことになるでしょう。

この買収のニュースが流れた後、SNSでは「ついに車載半導体の巨人が誕生した」「これで自動運転の実用化が加速しそうだ」「日本の半導体メーカーはさらに厳しい戦いになるのでは」といった、期待と危機感の入り混じった反響が数多く見受けられました。自動車産業の電子化の波は、もはや止めることができません。今回のインフィニオン社による大型買収は、そうした技術革新のスピードを象徴する出来事だと言えるでしょう。

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