九州経済産業局が2019年07月10日に発表した最新のデータによると、同年05月の九州における鉱工業生産指数は、季節調整済みの数値で106.3を記録しました。これは前月と比較すると1.2%のマイナスとなっており、地域経済の動きにわずかなブレーキがかかった形です。鉱工業生産指数とは、製造業や鉱業がどれだけ製品を生産したかを数値化したもので、地域の景気動向を測るための非常に重要な「体温計」のような役割を果たしています。
今回の指数低下において、特に影響が大きかったのは電子部品やデバイス工業などの分野です。具体的には、私たちの生活に欠かせないスマートフォンや家電製品の心臓部となる「半導体集積回路」などの生産が振るわなかったことが、全体の数字を押し下げる要因となりました。一方で、すべての分野が落ち込んでいるわけではなく、明るい兆しを見せている業界も存在します。半導体を作るためのマシンである「半導体製造装置」を扱う汎用・生産用・業務用機械工業は、前月に引き続き好調を維持しているのです。
また、セメントやガラスなどを扱う「窯業・土石製品工業」も上昇に寄与しており、インフラ整備や建設需要が底堅いことを示唆しています。このように業種によって明暗が分かれる結果となりましたが、九州経済産業局は全体の基調判断を「横ばい傾向にある」として据え置きました。急激な悪化ではないものの、予断を許さない状況が続いていると言えるでしょう。SNS上では「半導体関連の波が激しい」「製造装置は強いのに中身が苦戦しているのは意外だ」といった、産業構造の複雑さに注目する声が上がっています。
編集部としての見解ですが、今回の結果は九州が「シリコンアイランド」として世界経済の波をダイレクトに受けている証拠だと感じます。製造装置が売れているということは、将来的な増産を見越した投資が行われている証拠でもあり、今はまさに次なる跳躍に向けた「屈伸の状態」にあるのではないでしょうか。目先の1.2%という低下に一喜一憂するのではなく、どのセクターが次世代の成長を牽引するのかを冷静に見極める必要がありそうです。今後も九州の力強いモノづくりが、日本経済を支えていくことを期待してやみません。
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