スマートフォンで動画を思いきり楽しみたい方に、非常に嬉しいニュースが飛び込んできました。KDDI(au)は2020年1月16日、データ通信量が使い放題となる最上位プラン「auデータMAXプランPro」を2割弱値下げする方針を固めました。
これまで割引が適用されない単身者の場合、月額料金は税別9,150円でした。しかし、今回の改定により一気に7,000円台へと引き下げられます。家族割引などを組み合わせれば、従来の5,980円からなんと4,000円台で利用できるようになります。
ネット上では「これでギガ死から完全に解放される」「実質的な値下げは本当にありがたい」といった歓喜の声が溢れています。一方で「格安SIMと比べてどちらがお得か悩む」という慎重な意見もあり、SNSでも大きな話題を集めているようです。
大容量プランが求められる背景と5G時代の幕開け
今回対象となったプランは、次世代通信規格である「5G」の普及を見据えて2019年にスタートしたものです。5Gとは、現行の4Gに比べて「超高速」「大容量」「低遅延」を実現する新しい通信技術のことで、映画1本を数秒でダウンロードできるほどの可能性を秘めています。
高画質な動画配信サービスが日常に溶け込む中、データの制限を気にしたくないヘビーユーザーを中心に、この使い放題プランは支持を集めてきました。速度制限のストレスなくコンテンツを消費できる環境は、現代人にとって必須の価値になりつつあります。
楽天の本格参入を前にした「顧客の囲い込み」戦略
KDDIがこのタイミングで勝負に出た背景には、2020年4月に控える楽天の携帯電話事業への本格参入があります。楽天は2019年10月から一部地域で無料サービスを展開し、価格破壊のリーダーとして期待されていましたが、基地局整備の遅れから商用化を延期していました。
しかし、他社にとって楽天の低価格戦略が脅威であることに変わりはありません。なお、楽天は自前の基地局が不足する地域において、KDDIの回線を借りて通信を行う「ローミング(相互乗り入れ)」という仕組みを利用します。これには接続料が発生するため、楽天側はデータ無制限プランを打ち出しにくいと予想されます。
そこを突いたKDDIの先制攻撃は、非常に賢明な戦略であると私は評価しています。ライバルが動きにくい大容量・無制限という強みを先んじて値下げすることで、他社への顧客流出を完全に防ぐ強力なバリアを展開したと言えるでしょう。
激化するキャリア3社のシェア争いと今後の展望
現在のライバル他社の動向を見てみましょう。NTTドコモは30GB(ギガバイト)まで使える「ギガホ」を月額税別7,150円で提供しています。また、ソフトバンクは50GBに加えて対象の動画やSNSの通信量を消費しない「ウルトラギガモンスター+」を月額税別7,480円で展開中です。
この状況下でauが「上限なしで7,000円台」を打ち出したことは、競合他社にとって大きなプレッシャーとなるに違いありません。今回の値下げをきっかけに、ドコモやソフトバンクもさらなる対抗プランを打ち出してくる可能性が極めて高いでしょう。
ユーザーの獲得競争が激しくなることは、私たち消費者にとって選択肢が増え、より良いサービスを安く受けられるチャンスに他なりません。通信業界の勢力図がどのように塗り替わっていくのか、2020年の春に向けて各社の動きから目が離せそうにありません。
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