📱**【徹底解説】auの「4割値下げ」新料金プランがモバイル業界に投じた波紋:ドコモ・ソフトバンクとの競争激化の行方**⚡

2019年6月21日、KDDI(au)が発表した新しい料金プランは、モバイル業界に大きな衝撃を与えました。その最大の目玉は、当時の菅義偉官房長官(現在は首相)が提起した「携帯電話料金は4割程度下げる余地がある」という発言を強く意識した「4割値下げ」のアピールです。しかし、この4割という数字が実際に適用されるのは、非常に限定された利用条件を満たすユーザーに限られている点に注意が必要です。値下げの基準として比較されているのは、旧プランで各種キャンペーンや割引が終了した後の料金であり、新プランでは、家族3人以上の契約や、自宅の固定インターネット回線とのセット割引、さらに半年間の期間限定キャンペーン割引をすべて適用して、初めて「4割値下げ」が実現する設計となっているのです。そのため、報道や広告で強調されている割引適用後の金額が、すべてのユーザーに当てはまるわけではありません。

大手携帯電話事業者(キャリア)3社の動きを見ると、ソフトバンクが2018年8月に、NTTドコモが2019年4月に新料金プランを発表しており、KDDIはまさに**「後出しジャンケン」として、競合他社に比べて強力なプランを打ち出してきた形です。この新しい料金プランは、主に三つの柱で構成されています。一つ目は、世間の低価格志向に対応する従量制プラン「新auピタットプラン」**です。基本料金はデータ容量1GBまでで月額2,980円ですが、家族3人での契約で1,980円に割引され、最大7GBまでの従量制となっています。これはNTTドコモが提供する同じく7GBまでの従量制プラン「ギガライト」に対抗するものです。

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auが仕掛ける三つの料金戦略:使い放題プランの衝撃

二つ目の柱は、中容量プラン「auフラットプラン7プラス」です。こちらは月々7GBのデータ容量を月額5,480円で提供し、さらに大きな特徴として、「フェイスブック」「ツイッター」「インスタグラム」といった主要なSNSの利用時にデータを消費しないという**「SNSカウントフリー」を採用しています。家族3人契約と固定回線とのセット割引を組み合わせれば、月額3,480円での利用が可能です。KDDIは、データ利用量が毎月1GBから7GBのユーザーが全体の45%を占めると説明しており、かつて提供していた7GBプラン「LTEフラット」の料金(割引適用前で合計6,000円程度)と比較して「4割値下げ」の根拠としています。これは、2年以上料金プランを変更していない旧来のユーザーにとっては、新プランへの移行で料金が大幅に安くなる可能性を示唆しています。

そして三つ目の柱こそが、今回のプランで最も注目すべき点でしょう。キャリアとしては日本初となるデータ容量の上限なしで使い放題となる「auデータMAXプラン」の提供開始です。月額8,980円と高額ですが、スマートフォン(スマホ)でのデータ利用を一切気にせず、ストレスフリーで使い倒せる魅力は計り知れません。家族3人での契約と固定回線とのセット割引適用で月額5,980円まで下がりますが、割引なしで音声通話定額オプションも追加すると、月々の支払いが1万円を超えることは容易に想像できます。一方で、テザリング機能(スマホをモバイルWi-Fiルーターのように使う機能)での利用には最大20GBという制限があるものの、常時パソコンを利用するユーザーにとっては、モバイルWi-Fiルーターを解約し、このプランに一本化することで大きなコストメリットが生まれるかもしれません。

データ容量の制限を撤廃し、使い放題を提供するプランは、2020年から本格的なサービス開始が見込まれる次世代通信規格「5G」を待って導入されると業界内では考えられていました。実際、ソフトバンクやNTTドコモの経営層も、5G時代には使い放題の体系が必要になると言及していた経緯があります。そうした競合他社が5Gまで温存していた切り札を、KDDIは4Gの段階でいち早く導入したのです。これは、政府主導の「完全分離プラン」**導入準備など、電気通信事業法の改正が進む中で、KDDIの高橋誠社長が「我々は、政府からの宿題はすでに終えている」と発言しつつも、「NTTドコモの値下げによっては、対抗する可能性がある」と語っていた結果であり、料金競争において明確な「攻め」の姿勢を打ち出したと言えるでしょう。

料金競争の行方と業界の動向:楽天・格安スマホの視点

KDDIの大胆な攻勢に対し、次に注目されるのはソフトバンクの動向です。ソフトバンクの宮内謙社長は、それまで「微調整で対応する」という姿勢を示し、NTTドコモの値下げに対しては、サブブランドである「ワイモバイル」で対抗する方針でした。しかし、ソフトバンクの主力プランはデータ利用量50GBに加え、動画とSNSが使い放題の「ウルトラギガモンスター+」であり、KDDIに**「完全使い放題」という最上位の優位性**を奪われてしまった今、何らかの対抗策が求められるのは必然でしょう。

また、2019年10月に携帯電話事業への参入を予定している楽天にとっても、大手3社による値下げ競争の激化は悩ましい問題です。各社が料金を下げ、さらに使い放題プランまで提供し始めると、新規参入者としての楽天の個性が埋もれてしまう懸念があるからです。しかし、楽天モバイルの山田善久社長は、NTTドコモの新料金プランが「まだ分かりにくく、十分差別化できる余地がある」として、大手キャリアの「4割値下げ」が複雑な割引の組み合わせであり、ごく一部の利用者に限られる点を指摘し、「従前と比べて差別化しにくくなったとは思わない」と、依然として余裕の表情を崩していません。

さらに、格安スマホ(MVNO)大手であるインターネットイニシアティブ(IIJ)の勝栄二郎社長も、「NTTドコモのプランでの4割値下げは、データ容量1GBで家族3人が2年契約で利用する場合に限られる特殊なケースであり、それ以外は劇的な値下げとは言えず、我々のプランにさほど影響はないのではないか」と分析しています。楽天やIIJのこの見通しが、果たして正しいのかどうか。2019年6月以降、新料金プランがスタートした後に、ユーザーがどのように動き、どのプランを選択するのかによって、今後の料金競争はさらに激しくなる可能性を秘めているのです。日本のモバイル市場は、このKDDIの発表を機に、新たな競争の局面に突入したと言えるでしょう。

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