2019年07月15日現在、日本のデジタル化において大きな壁となっているのがマイナンバー制度の普及です。先進諸国を見渡してみても、日本のように社会保障番号の導入がこれほどまでに遅れているケースは極めて稀だと言わざるを得ません。国民の間では「プライバシーが侵害されるのではないか」といった懸念や、「国に全ての情報を管理されることへの抵抗感」を理由とした反対の声が根強く、制度の浸透を阻む要因となっています。
しかし、目を転じれば日本の財政赤字は先進国の中でも最悪の水準を更新し続けており、もはや一刻の猶予も許されない状況にあります。この危機的な財政難を打開するためには、考えうるあらゆる対策を講じる必要があり、その中でもマイナンバー制度の完全な実施は非常に有効な手段となるでしょう。個人の所得や資産状況を正確に把握することは、国家の基盤を揺るぎないものにするための第一歩であり、現代社会に不可欠なインフラといえます。
このマイナンバー制度とは、住民票を持つ全ての人に12桁の番号を割り振り、行政手続きを効率化する仕組みを指します。具体的には、毎月の給与や副業などの所得、株式投資による金融収入、さらには将来受け取る年金の額に至るまで、個人の年間収支をコンピューターで一元管理する構想です。全てのデータがデジタルで繋がることで、誰もが納得できる公平かつ公正な税金の徴収が実現し、不透明な不公平感が解消されることが期待されます。
制度が徹底されれば、悪質な脱税行為や生活保護費の不適切な受給といった社会問題を効果的に排除できるはずです。特に、これまでの税制において様々な優遇措置を受けてきた層に対しても、実態に即した課税が可能になるため、その増収効果は計り知れません。過去に議論された「グリーンカード(少額貯蓄非課税制度の不正利用防止カード)」から現在のマイナンバーに至るまで、反対意見がこれほど激しいのは、裏を返せば現在の不備ある制度で得をしている人が多い証拠ではないでしょうか。
SNS上では、「自分のデータが漏洩するのが怖い」というセキュリティへの不安が散見される一方で、「真面目に納税している者が馬鹿を見る現状を変えてほしい」という切実な賛成意見も多く寄せられています。不公平な税の取りこぼしを解消することは、国民の納得感を得るために避けては通れない道です。私は、透明性の高い社会を築くことこそが、結果として国民一人ひとりの権利を守り、将来的な増税圧力を抑える唯一の解決策だと考えています。
コスト削減と企業負担の軽減がもたらす未来
デジタル技術による納税システムが定着すれば、税務署の業務負担は劇的に軽減され、徴税にかかる莫大なコストを削減できるでしょう。また、日本独自の習慣である「源泉徴収」という仕組みは、企業にとって非常に重い事務負担となっています。会社が従業員の代わりに税金を計算し、納付するこの作業は世界的に見ても珍しいものです。マイナンバー制度の活用により、こうした企業の過度な負担を根本から見直すチャンスが到来しているのです。
コメント