2019年7月21日の投開票日に向けて、日本の選挙スタイルに大きな変化が訪れています。総務省の発表によれば、投票日の7日前にあたる2019年7月14日までに、期日前投票を済ませた有権者が630万人を超えたことが明らかになりました。これは1日平均に換算すると約63万人にものぼり、前回2016年の同時期における1日平均59万人を大きく上回るペースで推移しています。
「期日前投票」とは、仕事や旅行、冠婚葬祭などの理由で当日に投票所へ行けない方が、告示日の翌日から投票日の前日までにあらかじめ1票を投じることができる仕組みです。2004年から現在の形となったこの制度ですが、今回の盛り上がりを見ると、日本の社会に完全に根付いたと言えるでしょう。実際にSNS上でも「買い物ついでにサクッと済ませた」「並ばずに済むから快適」といった、気軽さを喜ぶ声が数多く投稿されています。
こうした有権者の行動変容について、政治意識に詳しい埼玉大学の松本正生教授は、投票の日常化が進んでいることを指摘しています。以前のように特別なイベントとして投票所へ向かうのではなく、整理券を常に持ち歩き、通勤や日常の買い物の合間に立ち寄るスタイルが定着してきたようです。こうした「ついで投票」の浸透が、数字を押し上げる大きな要因の一つになっていると推察されます。
政党のデジタル戦略と組織力が加速させる「早期投票」の波
また、各政党が期日前投票の活用を強力に推進していることも、今回の記録的な数字を支えています。特に自民党は、10代や20代といった若年層からの支持が厚いという世論調査の結果を受け、SNSを駆使した呼びかけに注力しているのが特徴です。ネットとの親和性が高い世代に対して、期日前投票という選択肢を提示することで、取りこぼしのない票の獲得を狙っているのでしょう。
一方、公明党や共産党といった政党は、その強固な支持母体による組織力を最大限に発揮しています。投票期間の序盤から積極的に足を運ぶよう促す戦術を徹底しており、序盤のスタートダッシュに成功している印象を受けます。さらに、立憲民主党や国民民主党、日本維新の会、社民党といった各党も、公式ホームページやウェブメディアを通じて、制度の利用を熱心に働きかけている状況です。
個人的な見解を述べれば、この期日前投票の普及は、民主主義をより身近なものにする素晴らしい進歩だと感じます。これまでは「日曜日が仕事だから」と諦めていた人々が、自身のライフスタイルに合わせて権利を行使できるようになった意味は非常に大きいでしょう。SNSでの拡散も手伝って、今後さらに「期日前」がデフォルトになる時代がやってくるに違いありません。まだの方は、ぜひお近くの投票所をチェックしてみてください。
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