【2019年最新調査】博物館・水族館の「アクセシビリティ」はどこまで進んだ? 誰もが楽しめる展示への「合理的配慮」の現状と課題を徹底解説!

近年、すべての人にとって利用しやすい社会を目指す取り組み、すなわちアクセシビリティの向上が、文化施設においても重要な課題となっています。特に、博物館や美術館、水族館といった施設における展示の「分かりやすさ」は、障害の有無に関わらず、すべての来館者が深い学びや感動を得るために不可欠な要素でしょう。

しかしながら、筑波技術大学の生田目美紀教授が2014年から2015年にかけて実施した、全国173の博物館や動植物園などを対象とした調査結果からは、その道のりの厳しさが浮き彫りになってまいります。展示内容について、視覚障害を持つ方々への「特に配慮していない」と回答した施設が43%にものぼり、さらに聴覚障害を持つ方々への配慮については、実に56%の施設が同様の回答をされたというのです。これらの数字は、施設側の配慮がまだ不十分であることを示しているのではないでしょうか。

この状況を改善するため、2016年4月に「障害者差別解消法」が施行されました。この法律は、障害を理由とする不当な差別を禁止するとともに、国や自治体などの行政機関に対し、過度な負担にならない範囲で設備を整えたり、サービスを提供したりする「合理的配慮」を行うことを義務付けています。この「合理的配慮」という言葉は、障害のある人から社会生活を送るうえで障壁となっているものを取り除くために、何らかの対応を必要とされている場合に、負担が重すぎない範囲で対応することを指しています。

法律の施行を受けて、スロープの設置といった物理的なバリアフリー化は少しずつ進んでいる現状が確認されています。しかし、生田目教授は「情報を分かりやすく伝える工夫は、まだ十分に整備されていません」と指摘されています。実際、2019年6月7日時点で、展示内容を手話で解説する手話ガイドを常時配置している博物館は、ほとんど存在しないというのが現状でしょう。情報提供における「バリアフリー」は、物理的なバリアフリーよりもさらに遅れているとみられます。

この情報提供における配慮の遅れには、やはり財源の確保という現実的な壁が存在します。ある関東の水族館の担当者の方も、「独自に手話ガイドを雇うとなると、財源の負担が非常に大きく、実現は難しい」と苦しい胸の内を明かされています。障害を持つ方への配慮は、単に気持ちの問題だけでなく、持続的なサービスを提供するための資金調達という、困難な課題を伴っているといえるでしょう。

読者の皆さまからは、「もっと気軽に手話ガイドを利用できるようにしてほしい」「点字だけでなく、音声ガイドの充実も期待している」といった声が多く寄せられており、SNS上でも施設の「アクセシビリティ」に対する関心は高まっています。私自身の意見といたしましては、文化施設は社会の多様性を映す鏡であり、すべての市民に開かれた場であるべきだと強く考えます。公的な支援はもちろんのこと、クラウドファンディングの活用やボランティアの育成など、様々な方法で「合理的配慮」を実現する取り組みが、今後さらに加速していくことを期待している次第です。

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