2019年08月18日、私たちは人類の歴史における大きな分岐点に立たされています。科学技術の粋を集めた人工知能(AI)が目覚ましい発展を遂げる中で、人間の手を一切介さずに攻撃対象を定め、殺傷を実行する「自律型致死兵器システム」、通称LAWS(ローズ)の実用化が現実味を帯びてきました。生と死という、人間にとって最も重い決断を冷徹な機械に委ねても良いのかという、倫理的な問いが世界中で突きつけられているのです。
このLAWSとは「Lethal Autonomous Weapons Systems」の略称であり、センサーやAIが標的を自動的に識別して攻撃を行う兵器を指します。SNS上では「ターミネーターのような世界が現実になるのか」といった恐怖の声や、「責任の所在が曖昧になる」といった懸念が爆発的に広がっています。多くの人々が、戦場から「人の心」が完全に消失し、アルゴリズムによる効率的な殺戮が行われる未来に対して、強い拒絶反応を示しているのは当然の帰結と言えるでしょう。
機械に委ねる「死の判定」がもたらす人道的な危機
もし誤作動やデータの偏りによって、兵士ではない民間人が標的として認識されてしまった場合、誰がその責任を取るのでしょうか。従来の兵器であれば、引き金を引いた兵士や命令を下した指揮官が責任を負いますが、AIが自律的に判断するLAWSにおいては、その所在が極めて不透明になります。テクノロジーの暴走を防ぐためには、攻撃の決定プロセスに必ず人間が関与する「ヒューマン・イン・ザ・ループ」の原則を確立させることが、今まさに求められているのです。
私は、AIの進化が人々の生活を豊かにするために使われるべきであり、決して命を奪うための道具として独り歩きさせてはならないと考えています。効率性や戦略的な優位性ばかりを追求し、人間特有の「慈悲」や「状況判断」を排除した兵器を容認すれば、文明そのものが危うくなるでしょう。国際社会は足並みを揃え、手遅れになる前に法的拘束力のある規制枠組みを構築すべきです。今こそ、私たち人類が持つ知恵と良識が試されているのではないでしょうか。
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