世界中で加速する電気自動車(EV)へのシフトを背景に、次世代エネルギーの要となる資源確保の動きが熱を帯びています。みずほ銀行は2019年08月24日、豊田通商などが南米アルゼンチンで進めている炭酸リチウムの増産プロジェクトに対し、約1億8千万ドル、日本円にして約192億円という巨額の単独融資を実施することを明らかにしました。
今回のプロジェクトは、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が債務の約8割を保証する盤石な体制で進められます。JOGMECとは、エネルギーや金属資源の安定供給を目的とした政府系機関のことです。この強力なバックアップがあるからこそ、民間銀行による大規模な資金提供が可能となり、国家レベルでの資源戦略が着実に前進していると言えるでしょう。
生産能力は2.4倍へ!オラロス塩湖で進む「白い黄金」の増産計画
豊田通商はオーストラリアの資源開発大手であるオロコブレ社とタッグを組み、2014年からアルゼンチンのオラロス塩湖で炭酸リチウムの採掘・生産を続けています。今回の追加融資によって、2020年後半には生産能力を現在の約2.4倍にまで一気に引き上げる計画です。SNS上でも「日本の商社と銀行が結束して資源を確保するのは心強い」といった期待の声が上がっています。
炭酸リチウムは、リチウムイオン電池の主要原料であり、その希少性から「白い黄金」とも称されます。スマートフォンからEVまで、現代社会に欠かせないデバイスの心臓部を支える重要な物質です。みずほ銀行は本プロジェクト開始時の2012年にも約1億9千万ドルの融資を行っており、長年にわたってこの先見明瞭な事業を支え続けてきた実績があります。
編集者の視点から言えば、今回の融資は単なる金融支援に留まらず、脱炭素社会に向けた日本の国際競争力を左右する極めて重要な一手だと感じます。中国や欧米諸国による資源争奪戦が激化する中で、自国でサプライチェーンを強化する姿勢は高く評価されるべきでしょう。安定した資源供給ルートの確立は、将来の自動車産業の命運を分ける鍵となるはずです。
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