エジプトの交通インフラに、これまでにない巨大な地殻変動が起きようとしています。カイロの街角を埋め尽くすウーバーやカリームといった既存の配車サービスに対し、驚異的な新星「ドゥブシー(Dubci)」が宣戦布告を行いました。2019年9月からの正式サービス開始を目前に控え、この新興企業の動向に世界中の投資家や市民が熱い視線を注いでいるのです。
この企業がこれほどまでに大きな関心を集めている理由は、単なる新規参入という枠に留まりません。経営陣にエジプト軍の元幹部が名を連ねているという事実が、ビジネス界に衝撃を与えています。SNS上では「軍が民間の配車市場まで掌握しようとしているのではないか」という憶測が飛び交い、瞬く間にトレンド入りを果たすほどの騒ぎへと発展しました。
陸・海・空を制覇する驚愕のビジネスモデルとその背景
ドゥブシーが掲げる戦略は、既存の常識を遥かに凌駕するものです。驚くべきことに、彼らは一般的な乗用車による送迎だけでなく、ヨットやヘリコプターの配車まで視野に入れていると示唆しました。いわゆる「配車サービス」とは、スマートフォンのアプリを通じて移動手段を即座に手配する仕組みのことですが、その対象を空や海にまで広げるという発想は前代未聞でしょう。
さらに注目すべきは、競合他社を圧倒する圧倒的な「低価格路線」です。エジプト経済において、軍に関連する企業は税制や規制の面で独自の強みを持つことが少なくありません。もしドゥブシーが国家レベルの強力なバックアップを受けているとすれば、外資系企業であるウーバーにとって、これまでにないほど手強いライバルとなることは間違いありません。
私自身の見解を述べさせていただくなら、このドゥブシーの参入は、自由競争の促進という面では利用者にとって歓迎すべき側面もあります。しかし、軍の影響力が強い企業が市場を席巻すれば、公正な競争環境が損なわれる懸念も拭えません。利便性の向上と市場の透明性が、果たして両立するのか。2019年8月29日現在、エジプトの経済史を塗り替える一歩になるかもしれないと確信しています。
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