ビジネスコミュニケーションの形が、今まさに劇的な転換点を迎えています。米スラック・テクノロジーズは2019年10月07日、社内のチーム間だけでなく、社外の取引先やパートナー企業ともシームレスに連携できる「共有チャンネル」機能の正式提供を開始したと発表しました。これまで社内ツールとして親しまれてきたSlackが、企業の垣根を越えた「共通の広場」へと進化したのです。
「チャンネル」とは、プロジェクトや部署などの特定の目的ごとに作成されるトークルームのような場所を指します。今回の新機能により、外部組織のメンバーをこのチャンネルに招待することが可能となりました。複数の企業が関わるプロジェクトでも、情報がバラバラになる心配はありません。スチュアート・バターフィールドCEOは、過去の履歴を誰でも参照できる利便性を強調し、メールに代わる新たな標準にしたいと意気込みを語っています。
メールとの共存から脱却へ!日本市場を席巻するSlackの戦略
SNS上では「ついに社外とのやり取りもSlackで一本化できる!」と歓喜の声が上がる一方で、「取引先がまだメール文化なので導入が難しい」といった現実的な課題を指摘する意見も見受けられます。実は、2019年時点での総務省の調査によれば、日本のビジネスチャット導入率はわずか24%に留まっています。これは米国の67%と比較しても大幅に低く、日本の根強い「メール文化」が普及の壁となっているのが現状でしょう。
そこでSlackが打ち出した秘策が、メールとの連携強化です。受信したメールをチャットへ転送する「Eメールアドオン」や、チャットの内容をメールとして受け取れる「Eメールブリッジ」などの機能を拡充しました。ITに詳しくない層でも使いやすい工夫を凝らすことで、チャット導入へのハードルを巧みに下げています。こうした配慮は、多様な働き方を模索する日本企業にとって非常に心強いサポートになるはずです。
編集者の視点から言えば、この「共有チャンネル」は単なる機能追加ではなく、ビジネスの「スピード感」を根本から変える発明だと感じます。メールの定型的な挨拶を省略し、リアルタイムで意思決定を行う文化が浸透すれば、日本の生産性は飛躍的に向上するでしょう。米国に次ぐ重要市場である日本で、Slackがどのように「仕事の当たり前」を塗り替えていくのか、今後の展開から目が離せません。
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