富山信用金庫(富山市)は、長期化する低金利環境という厳しい経営課題を打破するため、収益力の強化に向けた大きな一手を打ち出しました。2019年6月17日、同信金は金融商品の販売を担う営業推進部の専門チームを、同年7月から現在の3人体制から5人体制へと増強すると発表したのです。この増員は、単なる人数増にとどまらず、地域の顧客に向けた資産運用サポートを本格化させるという、富山信金の強い決意の表れと言えるでしょう。
今回の体制強化の柱となるのは、同信金の拠点「B&Lコンサルティングスクエア」(富山市)での投資信託や保険といった金融商品の販売力向上です。特に注目すべきは、チームの名称を従来の「年金推進担当」から「ライフサポート担当」へと変更し、全ての職員を女性が務めるという点です。女性ならではのきめ細やかな視点や高いコミュニケーション能力を活かし、顧客の多様なライフプランに寄り添った提案が期待されます。
また、ライフサポート担当は、自ら販売を強化するだけでなく、周辺の営業店に対するサポート役としての役割も担います。営業店の職員に対して、金融商品販売に関する専門的な助言を行うことで、信金全体の販売力の底上げを目指す戦略的な布陣です。この背景には、「個人型確定拠出年金(iDeCo)」をはじめとする資産運用関連の相談が、お客様の間で顕著に増加しているという現状があります。iDeCoとは、自分で掛金を拠出し、自ら運用方法を選んで将来の年金を形成する私的年金制度のことで、節税メリットもあることから、近年特に注目度が高まっている金融商品の一つです。
インターネットのSNS上では、このニュースに対し、「地域密着の信金が資産運用に力を入れるのは心強い」「女性中心のチームなら、特に若い世代や主婦層も相談しやすいだろう」といった好意的な反響が見られました。地域のお客様の不安や期待に応える姿勢が評価されているようです。実際、低金利が続く時代において、預金だけでは資産が増えにくいという課題があり、多くの方が資産を「守る」から「育てる」へと意識をシフトさせています。富山信金の今回の取り組みは、まさにそのニーズを的確に捉えたものと言えるでしょう。
富山信金は、今回の増員体制を人材の再配置によって実現しています。具体的には、各店の事務効率化や本部への事務集中の推進によって生み出された余剰人員を、収益を生み出す**「稼ぐ」部署である営業部門へと移しているのです。これは、金融機関が本業で利益を出しにくい現在の経営環境下で、組織全体が知恵を絞り、人材という「資源」を最適化して収益力を高めていくという、金融再編時代のあるべき姿を体現していると評価できます。富山信金がこの新たな戦略で、地域のお客様の資産形成と自身の経営基盤**をどのように盤石にしていくのか、その動向に今後も注目が集まるでしょう。
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