中国フィンテック投資88%減の衝撃!米中摩擦と規制強化でブーム終焉か、世界は次のステージへ

金融(Finance)と技術(Technology)を融合させた「フィンテック」の分野で、これまで世界を牽引してきた中国への投資が急ブレーキを踏んでいます。米調査会社CBインサイツによれば、2019年1月から3月期における中国のフィンテック投資額は、わずか1億9千万ドル(約210億円)にとどまりました。これは前年の同じ時期と比べて88%もの大幅な減少です。SNS上でも「中国の勢いが止まった」「米中摩擦の影響がこんなところにまで」と、驚きと懸念の声が広がっています。

2018年秋ごろまで、中国はベンチャー企業にとって資金が非常に集めやすい環境でした。アリババ集団傘下のアント・フィナンシャルが巨額の資金を調達するなど、活況を呈していたのです。しかし、長期化する米中貿易摩擦が投資家心理を冷え込ませたことに加え、中国当局が金融リスクを警戒し、規制を強めたことが大きな重荷となりました。特に個人間で直接お金を貸し借りする「P2P(ピア・ツー・ピア)金融」への締め付けは厳しく、かつて6600社以上あった関連企業は、今や1000社を下回るほどに淘汰されています。

一方で、中国の失速とは対照的に、世界全体のフィンテック投資は底堅く推移しています。2019年1月から3月期は前年同期比で2%増加し、63億ドルに達しました。特に北米(34億ドル)や欧州(17億ドル)が市場をリードしており、一件あたりの投資額も大きくなる傾向が見られます。これは、投資家がより確実な成長が見込める分野や企業へと資金を集中させている証拠と言えるでしょう。

中でも欧州で注目を集めているのが、スマートフォンで全ての銀行取引が完結する「デジタルバンキング」です。例えば、ドイツの「N26」は、支店を持たない低コスト運営で口座維持手数料を無料にし、すでに250万人以上の顧客を獲得しました。2019年前半には米国でのサービス開始も予定しており、その利便性は若い世代だけでなく、35歳以上の層にも広く受け入れられています。

今後は、規制対応のコストを下げる「レグテック」や、AIで保険を革新する「インシュアテック」といった分野も大きく成長すると見込まれています。フィンテックという大きな流れは今後も加速していくでしょう。ただし、金融市場の不透明感が増すなか、投資家たちがより厳選した目で投資先を選ぶ「選別の時代」に入ったことは間違いなさそうです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました