2019年10月25日、秋の深まりとともに東京の街は芸術の香りに包まれています。今、最も注目を集めているのが渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで開催中の「リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展」でしょう。世界で唯一、元首の家系が国名となっているリヒテンシュタイン公国。その侯爵家が長い年月をかけて収集してきた、比類なき珠玉のコレクションが日本に上陸しました。
会場には、北方ルネサンスからバロック、新古典主義に至るまでの息をのむような油彩画など、約130点が贅沢に並んでいます。北方ルネサンスとは、15世紀から16世紀にかけてアルプス以北のドイツやネーデルラントで花開いた、写実的で緻密な描写を特徴とする美術様式のことです。宮廷の優雅な生活を彷彿とさせる名画の数々に、訪れた人々からは「まるでヨーロッパの宮殿に迷い込んだよう」といった感嘆の声がSNSでも相次いでいます。
私自身、この展示の最大の魅力は「貴族の美意識」を追体験できる点にあると考えています。単なる美術品の羅列ではなく、一族の歴史と情熱が刻まれた作品群は、鑑賞者に時代を超えた感動を与えてくれるはずです。SNSでは「豪華な装飾画だけでなく、陶磁器の美しさにも見惚れた」という投稿が多く見られ、幅広い層にその魅力が波及している様子が伺えます。
吉祥寺と鷹の台で触れる、独創的な「表現」と「編集」の魂
一方、武蔵野市立吉祥寺美術館では、気鋭の絵本作家による「きくちちき絵本展 しろとくろ」が開催されています。ダイナミックな筆致と繊細な感性が同居する彼の原画は、見る者の心に直接語りかけてくるような生命力に溢れているでしょう。白と黒という限定された色彩の中で表現される無限の広がりは、子供だけでなく大人たちの想像力をも強く刺激します。
さらに、武蔵野美術大学美術館に足を運べば、編集者・島本脩二氏の仕事に光を当てた「本を作る」展に出会えます。一冊の本が形になるまでの緻密な思考プロセスや、編集というクリエイティブな営みの裏側を垣間見ることができる貴重な機会です。SNS上では、デザインや出版を志す学生たちから「ものづくりの原点を見た」という熱い感想が寄せられており、静かな熱気に包まれています。
個人的な見解を述べさせていただくと、こうした「絵本」や「編集」という身近な媒体を深掘りする展示こそ、現代において自分の感性を磨く絶好のスパイスになるのではないでしょうか。2019年10月25日現在の東京は、まさに古典名画から現代の表現までを網羅できる、贅沢なアートの交差点となっています。ぜひこの週末、あなただけの「至宝」を探しに出かけてみてください。
コメント