米中対立、習近平氏「肝煎り」イベントを直撃。ビッグデータ博覧会に米企業トップが“NO”

米中間の貿易摩擦が、ついに中国政府の威信をかけた国際イベントにまで深刻な影響を及ぼしました。2019年5月26日から中国内陸部の貴州省で始まった「中国国際ビッグデータ産業博覧会」で、米国の有力ハイテク企業が軒並み経営トップの参加を見送るという異例の事態が明らかになったのです。SNS上でも「米中デカップリング(切り離し)が始まった」「中国の重要イベントが、これほど寂しいとは」と衝撃が広がっています。

この博覧会は、習近平国家主席の側近が2015年に開始した、まさに習氏肝煎りの国家的な催しです。国のハイテク覇権を左右する「ビッグデータ(膨大なデジタル情報)」の産業活用と規制強化を国内外に示す目的があり、過去には中国の首相も登壇しました。昨年までは、米半導体大手のクアルコムやデル、フェイスブックといった名だたる企業の経営トップらが参加し、盛況を呈していたのです。

しかし、2019年はその光景が一変しました。米中貿易戦争の激化が「ハイテク冷戦」の様相を呈する中、米国企業の多くがトップ派遣を手控える決断を下したと見られます。これは、ハイテク技術の競争やデータ規制を巡る両国の深刻な意見の隔たりが、企業の経営判断にまで直接影響したことの表れと言えるでしょう。

一方で、すべての米国企業が背を向けたわけではありません。米アップルは中国地区のトップ(葛越氏)が出席しました。同社は貴州省にデータ拠点を構えていることもあり、「ルールを守った上で、中国でさらに多くのサービスを展開したい」と中国事業への継続的な意欲を示しています。

また、米国の制裁の矢面に立たされている中国通信機器大手ファーウェイも、副総裁(魯勇氏)を派遣。「5G」技術に関して米国企業よりも優位性があると語るなど、米国の圧力に屈しない姿勢を鮮明にしました。興味深いのは、中国国内のネット大手3社(アリババ、テンセント、バイドゥ)のトップもそろって欠席した点です。米中対立という大きな構図の中で、中国のハイテク産業界もまた、複雑な局面に立たされているのかもしれません。

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