🔥米中貿易摩擦が直撃!産業素材の国内価格、非鉄・石化など9品目で下落の嵐に。景気減速の影響を徹底分析!

2019年6月現在、非鉄金属や石油化学(石化)製品といった日本の主要な産業素材の国内価格が、顕著な下落傾向を示しています。この背景には、世界経済の二大巨頭であるアメリカと中国の間で繰り広げられる貿易摩擦(米中摩擦)があり、それが引き起こす世界的な需要の冷え込みが、日本の市場にも色濃く波及している状況です。主要な14品目のうち、実に9品目が半年前と比較して価格が低下しており、特に国際相場に連動する品目や、中国への輸出が多い製品が、強い価格の下押し圧力を受けているのが現状でしょう。

価格下落が特に目立つのが、非鉄金属のカテゴリです。たとえば、世界で最も銅を消費する国である中国の景気減速は、銅の国際価格を押し下げています。その影響で、電子部品に使用される銅条や、機械部品に使われる黄銅丸棒など、日本から中国向けに出荷されることの多い銅製品は軒並み需要が鈍化し、国内価格も値下がりしています。また、自動車タイヤの原料となる合成ゴムは、価格の落ち込みが特に大きい品目の一つです。これは、合成ゴムの基礎原料であるナフサの価格が2018年後半に下落したことに加え、世界最大の自動車市場である中国における新車販売の不振が、合成ゴムの原料市況をさらに押し下げているためと考えられます。

一方で、石油化学製品の動向は複雑な動きを見せています。合成樹脂の基礎原料であるナフサは、2019年初めに価格が底を打った後、同年4月までは上昇基調にありました。そのため、ポリエチレンやポリプロピレンといった合成樹脂を扱う各社は、値上げを需要家に対して申し入れて交渉を進めています。しかしながら、そのナフサの価格上昇が勢いを失いつつあること、そして経済の先行きに対する不透明感が高まっていることから、価格交渉は長期化する傾向にあるようです。石化製品については、ナフサなど基礎原料の価格変動(市況)に、最終製品の需要低迷が加わり、価格動向が非常に不安定になっていると見られるでしょう。

さらに、国内の資源リサイクル分野にも、中国経済の減速は影響を与えています。段ボールの原料となる古紙や、鉄鋼製品の原料となる鉄スクラップの価格も値下がりしているのです。特に古紙は、中国向けの輸出が滞った結果、国内で供給過剰となって価格が下がりました。鉄スクラップも、アジア地域における鋼材市場の軟化が価格下落の一因となっています。グローバルなサプライチェーンにおいて、中国の景況感が持つ影響力の大きさを改めて認識させられるでしょう。

ハイテク産業の分野では、スマートフォンなどのデータ保存に不可欠な半導体メモリーDRAMの価格が急落しています。指標とされるDDR4型の4ギガビット品(ギガは10億を表す単位)のスポット(随時契約)価格は、約4割も下落しました。背景には、これまでDRAMを大量に調達していたアメリカの巨大IT企業が、スマートフォンの販売不振や米中摩擦による景気不安から、データセンターへの投資を抑制し始めたことが挙げられます。これは、世界的なデジタル化の進展を一時的に減速させかねない、重要な動きだと指摘できるでしょう。

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建設需要に支えられる一部素材と、忍び寄る景気後退の影

一方で、国内の旺盛な需要に支えられている品目は、比較的価格が底堅く推移しています。コーテッド紙や上質紙といった印刷用紙は、価格が約2割も上昇しました。これは、製紙会社が供給能力を絞り込んでいたところに、自然災害や生産トラブルが重なったことで、需給がひっ迫したためです。また、建設業界向けの鋼材も価格が上がっています。東京オリンピック関連施設や大規模な都市開発が盛んな建築分野での需要が沸騰しており、建物の配管に使われる鋼管や、梁・柱に使用されるH形鋼などが値上がりしているのです。国内のインフラ整備が、素材価格を支える重要な要因となっていることがわかります。

しかしながら、鋼材の中でも、自動車や家電などに使われる鋼板類は、価格が下落している状況です。特に冷延鋼板は、中国や韓国からの輸入材が増加している影響もあって、価格が押し下げられています。さらに、米中摩擦が長期化し、世界的な景気後退懸念が強まる中で、その影響が徐々に鋼材市場全体の価格を弱める要因になりつつあります。このまま貿易摩擦が解消されない場合、国内需要に支えられている品目にも、やがて価格下落の波が及ぶ可能性があると危惧されるでしょう。SNSなどでも、「国内の景気はまだマシという報道もあるが、実際に素材価格がこれだけ下がっているのは、世界経済の悪化が深刻な証拠だ」といった、先行きを懸念する声が多く見受けられます。

編集者として、私は米中摩擦という政治的な問題が、これほどまでに広範囲な産業素材の価格に、そして最終的には私たちの生活にまで影響を及ぼすことに、強い危機感を覚えます。日本の製造業は、これまで培ってきた高い技術力と品質で、この難局を乗り越える必要があるでしょう。国際的な貿易環境の急激な変化に対し、国内の需要に頼るだけでなく、新たな技術革新やサプライチェーンの再構築を迅速に進めることが、今後の日本経済の安定にとって不可欠であると私は考えます。

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